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日本最高の碩学と韓国最高の論客の出会いに長い序論は必要なかった。世界的な未来経済学者であり、韓国を集中的に観察してきた大前研一ブレークスルー大学学長は、すぐに本論に入った。韓国先進化フォーラムに出席した9人の教授が何について悩んでいるのかを把握しているかのように、直接的かつ明快に話した。
広範囲なテーマを扱った放談は22日、東京都内の大前学長の個人事務室で1時間以上行われた。韓国先進化フォーラムには各分野の最高専門家らが参加した。今回の日本政策ベンチマーキングの団長を務めた金鍾ソク(キム・ジョンソク)弘益(ホンイク)大経済学部教授(元韓国経済研究院長)と財政学会長の安鍾範(アン・ジョンボム)成均館(ソンギュングァン)大教授、組織学会長の李昌遠(イ・チャンウォン)漢城(ハンソン)大教授、正しい社会市民会議事務総長の尹暢賢(ユン・チャンヒョン)ソウル市立大教授らは各分野で重責を担っている。
李承勲(イ・スンフン)ソウル大経済学教授、明知(ミョンジ)大のカン・キュヒョン歴史学博士、金用学(キム・ヨンハク)延世(ヨンセ)大教授も討論に参加した。日本専門家の林承彬(イム・スンビン)明知大教授と朴義俊(パク・ウイジュン)中央日報経済エディターも出席した。
◇日本の経験が他山の石
大前学長はまず金鍾ソク教授の提案で日本の経験を他山の石として提示した。
「日本は1970年代、世界2位の経済大国になった。幸福感を感じたが、今では郷愁だけが残り、どの統計を見ても日本はすでに絶頂期を通過し、経済指標は95年水準に戻っている。これは当然のことだ。日本は古びた政府・官僚体制を持つ。
何が間違ったのか見てみよう。人々は経済が回復すると期待しているが、そのような雰囲気はない。人々はこうした事実を受け入れようとしない。日本経済の衰退にははっきりとした理由がある。大衆迎合主義と挑戦意識の欠如だ。さまざまな分野でその現象が見える。
海外で勉強しようとする学生が大幅に減った。それで国際競争力が大きく落ちた。誰も挑戦しようとしない。挑戦意識がない男性を意味する草食系男子症候群が日本の今日を物語っている」
◇‘カンガルー族’を量産した低出産
大前氏は日本の不況を構造的な問題として接近し、低出産問題の深刻性を指摘した。
「日本では現実に安住する社会的な雰囲気のため、職業を選択する時も安全性を重視する。これは、まだ官僚社会に人が集まるということだ。子どもたちはこれ以上の欲がない。事実上、一人っ子の時代になった。最も多いのが独身世帯だ。33%にのぼる。スーパー、デパート、ファミリーレストランが苦戦する理由だ。非常に大きな人口変動が発生しているのだ。
ソニーやパナソニックの職員に外国で勤務するかと尋ねると、9割は行かないと話す。自分が行けば妻が職場を失うので外国に行けないという。所得が半分に減るという現実的な問題があるということだ。30年前にはこんなことはなかった。発令が出れば地球のどこにでも行った」
大前氏は「最近の日本人は、明治維新後の日本の歴史上で見られなかった新しい世代」と述べた。
「最近の日本人は井の中にいることを望み、昔のことを懐かしみながら下降平準化に向かっている。一人の子どもを育てて、母は子どもが親のそばを離れるのを嫌う。結婚適齢期の34%がまだ結婚せずに親と住んでいる。女性の場合、子どもを親に預け、自分は外出して楽しむケースも少なくない。親は‘カンガルーのポケット’になっている」
大前氏「日本経済の衰退、韓国の成長カーブには理由がある」(2)
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