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【レビュー/映画】ソン・ガンホ、カン・ドンウォン主演「義兄弟」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



「義兄弟」を見る間、頭の中でオーバーラップしてくる映画は「JSA」だ。

「JSA」は10年前に583万人の観客を動員した。当時としては驚くべき記録であった。必ずしも「南北(韓国・北朝鮮)の和解」というテーマのためだけではない。いずれもソン・ガンホが主演だという点のためでもない。両作品の目立つ共通分母は吸引力だ。まるで強力な掃除機のように観客を吸い込んでいく。


ヒューマニズムとシステム(分断の状況)の対立というややこしいテーマを、大衆的な話法で描く老練さ。「JSA」は、当時「シュリ」がもっていた韓国映画最高の興行記録を塗り替えた。南北首脳会談と同じ年に公開され、途方もない反響を引き起こした。「義兄弟」はソル(旧正月)連休を狙って2月4日に公開する。その爆発力が「JSA」を超えるかどうかも興味深いポイントだ。

◇捨てられた男たちの出会い=「義兄弟」は2人の捨てられた男たちの物語だ。韓国の情報機関、国家情報院の要員ハンギュ(ソン・ガンホ)と北朝鮮から韓国に派遣された工作員ジウォン(カン・ドンウォン)は、ソウル中心部で展開された銃撃戦でそれぞれ任務に失敗する。ハンギュは構造再編の対象になり、離婚までさせられる。ジウォンも北朝鮮から捨てられる。

ハンギュは逃げたベトナム人女性を捜してくる事業を始める。6年後、偶然に再会した2人は一緒に暮らしはじめる。互いの正体を知っているという事実を隠したまま。南と北ほど、異なりすぎる2人の男が「疎通」しはじめる。疎通の道はデコボコだ。ハンギュは、ジウォンが、食用として殺し、バスルームの壁にかけておいた鶏を見てびっくり仰天する(でん部の露出も恐れないソン・ガンホ!彼は「生活演技」の達人だ)。

共存が不可能な2人の男を結ぶのは寂しさだ。秘密と対立を抱えたまま、危うく友情を育んでいく2人はついに爆発する。よりによって名節(韓国固有の盆など)の秋夕(チュソク、中秋)に。秘密は暴露され、刃傷沙汰になる。しかし祭事の料理をそなえ「母親にお辞儀はしないとね」と言うハンギュの前で、ジウォンはついに動揺をみせる。





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