◆山水画のような映像＝「推奴」は２００３年「チェオクの剣」（ＭＢＣ）を連想させる。高画質（ＨＤ）で事前制作された初のミニシリーズだった「チェオクの剣」は多数の熱狂的ファンを量産し、時代劇のレベルを一段階引き上げた。「推奴」も制作費１５０億ウォンのうちの４０億ウォン以上を美術と後半の編集作業に投資している。

全国を歩き回った山水画のような画面も話題だ。キム・シンイルプロデューサーは「３カ月ほどの事前調査でこれまでドラマに使われていない場所だけ選んで撮影した」と明らかにした。４話で登場した京畿道驪州（キョンギド・ヨジュ）神勒寺（シンルクサ）、全南海南達磨山（チョンナム・ヘナム・ダルマサン）など景勝地はポータル知識検索を通じて早くも共有されている。「新しい感じの時代劇を作るために刀のぶつかる音や馬を走らせる音なども作った」と話した。


◆けものような男の純情さ＝男性俳優の上半身露出は女性視聴者を引き付ける基本的なもの。「推奴」もこれを十分活用した。奴婢と奴婢狩人に設定された主人公たちが上半身裸で“チョコレートの腹筋”を見せる。こうした獣のような男の純情とは…。戦乱に夫人と子供が子どもを失ったテハの涙とオンニョンに向けたテギルの一途な心がクローズアップされる。「アイリス」のイ・ビョンホンが銃に代わって刀を取ったのと同様だ。

「推奴」は時代劇というより“フュージョン活劇”に近い。若い世代の感覚を刺激する。実際、脚本家のチョン・ソンイル氏はうわさが立つほどの武侠ファンだ。彼は「戦争映画を撮るために基礎調査をしている途中、丙子胡乱双嶺戦闘に惹かれ、ドラマの筋組みを始めた」と話した。一方「推奴」の戦闘シーンは一般時代劇の「人海戦術」は見られない。武侠映画顔負けの「裸のアクション」が主眼点だ。

ユーモアなシーンも話題。チェ・ジャングン（ハン・ジョンス）とワン・ソニ（キム・ジソク）を中心にした女たちのやりとりが笑いをとる。コン・ヒョンジン、ソン・ドンイル、イ・ハンウィら助演たちの演技が劇の緩急を生かす。



「推奴」…その映像美に日本・タイで版権購入（１）


【今日のイチオシ記事】
・ 【コラム】グーグルｖｓ中国、衝突の結末は…
・ 「三星電子は立ち食いうどん屋、日本企業は高級うどん屋」
・ 「日本が解剖検査した人体の保管の中止を」　国を相手取り訴訟
・ 韓国、インターネットの接続速度で不動の世界トップ
・ チャン・ドンゴン事務所「日本の取材陣はハワイの空港にだけ」
・ 砕氷船を初めて派遣…韓国は極地研究の途上国