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女優キム・ユンジン(37)はうわさ通りの達弁だった。
また、しっかりしていた。本人の映画の長所・短所を正確に知っていた。短所に触れるのも意に介さなかった。28日に公開する映画「ハーモニー」は「セブンデイズ」以来、3年ぶりの出演作となる。
新作では、暴力を振るう夫を誤って殺した後、投獄された女性ジョンヘ役を演じた。ジョンヘは刑務所で息子ミヌ(イ・テギョン)を産む。ミヌが生後18カ月になれば、刑務所の外に送らねばならない。ジョンヘは囚人を集めて合唱団を作る。成果が良ければミヌとの特別外泊が許されるという期待からだ。死刑囚のムンオク(ナ・ムニ)が指揮者を務める。ムンオクは不貞な夫と内縁の妻を車でひいて殺した過去をある。
迫ってくる別れ、お決まりの結末。ところが、涙はあふれつづける。「ハーモニー」は露骨な「催涙」ドラマだ。その代わり、観客の感情を正確に動かしていく利口な映画だ。キム・ユンジンもその点のため出演をためらった。
「あらすじを少し聞いただけでも、どんな作品か分かるような気がした。どこで観客を泣かせるべきか、一つひとつ計算したかのようだった」。彼女は契約書に判子を押す前、カン・デギュ監督とたくさんの意見を交わした。その過程で間抜けで明るい性格の音痴ジョンヘが誕生した。少しずつ気持ちが動きだした。
「愉快かつ明るい映画、女性が一度にたくさん登場する映画はどんな感じだろうか、知りたくなった」。したたかでスマートな女性。アクションとスリラーを行き来し、そうした役柄をひとり占めしていたキム・ユンジンだ。米ドラマ「ロスト」で韓国人女性サニー役で人気を博すまで、常に彼女の名前の前には「シュリの女戦士」というタイトルが付いていた。
「戦史(「シュリ」)や弁護士(「セブンデイズ」)から脱したいと思った。撮影が終わった後に見てみると、ジョンヘも結局したたかで頑張り屋の女性になっていた。積極的かつ能動的な女性に、本能的にひかれるようだ」。
キム・ユンジン「オスカー賞獲得まで挑戦を続ける」(2)
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