シドニーのマッコーリー大学宇宙専門学センターのポール・デービス教授は8歳だった1955年冬に父親の一言に魅了されて科学者になることを決めた。「あれが地球の大気を破ってくる流れ星だ」。木々の間に見えては消えていく流れ星にいつも関心を持っていた。一緒に映画を見て家に帰りながら父親は息子の疑問を解いてくれた。科学に対する好奇心と探求心はこうしてはじまった。彼は反射鏡を直接取り替えて望遠鏡を作るなど旺盛な情熱で世界的な宇宙科学者になった今も宇宙の神秘を解き明かしている(ジョン・ブルックマン編、「われわれはどうして科学者になったのか」)。
翌56年4月。米アルゴン国立研究所国際原子力学校に黒い髪に黒い目の学生らが到着した。戦争の傷跡も癒えてない貧しい国コリアから来た短期留学生たちだ。1人当たり学費は6000ドル。大金のため考えることもできなかったが、韓国政府が乗り出した。米国際協力処から支援を受けた資金を学費として渡した。
彼らは原子力に対する好奇心と探求心で夜を徹して勉強した。ユン・セウォン、キム・ヒギュ、イ・チャンゴン博士…。韓国原子力産業の第1世代はこうして誕生した。この時勉強した人材は帰国後に原子力研究所などで働き、韓国の原子力産業に種をまいた。この種から芽が出て実を結ぶまで50年余りがかかった。昨年末に韓国がアラブ首長国連邦に原子力発電所4基を輸出することにしたのが初の収穫だ。
【コラム】第2、第3の原発輸出のために(2)
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