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【社説】20年連続ストの新記録を立てた起亜車労組

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 起亜(キア)自動車労組が11日から部分ストライキを始め、今年最初のストと同時に20年連続ストという驚くべき記録を残すことになった。起亜車労組は15日、賃金交渉が決裂し、今週はずっと全国の各工場でストの強度を高めていく計画という。労組は昨年5月に賃金交渉が始まった後、11回の大小のストを行った。このためすでに4万8000台の生産に支障が発生し、損失額は約8600億ウォン(約700億円)にのぼるという。さらに今年、部分ストによる有無形の損失まで合わせれば、全体の損失規模は1兆ウォンを超えると推測される。このようなスト損失額は起亜車が昨年記録した1年間の営業利益とほぼ同じ規模だ。こうした形でストを続ければ、最長賃金交渉記録(8カ月)と20年連続スト新記録に加え、最多スト損失記録まで更新すると予想される。

われわれは個別企業の労組の賃上げ要求と合法なストを批判するつもりはない。しかし今回の起亜車のスト新記録更新については明確にしておくべきことがある。まず起亜車労組が要求する賃上げの源泉が国民の血税から始まったという点だ。昨年、起亜車が記録した営業実績は景気回復のために新車購入時の税金を減免したことによる影響が大きい。にもかかわらず起亜車労組はこうした事情を度外視し、現代車レベルの賃金を上げてほしいと要求し、ストを続けている。使用者側はすでに歴代最大の成果給を提示した。これだけでも、賃上げどころかリストラの不安を感じている多数の勤労者は悔しく思っているはずだ。しかも現代車のより多い成果給は15年ぶり無争議ストに対するものだ。すでにストで1兆ウォンの損失を出した起亜車労組が何を根拠に現代車と同じ水準の賃金を要求するのか、国民は疑問を抱くだろう。

今年は韓国経済がグローバル金融危機を踏んで回復するかどうかが決まる重要な年となる。起亜車労組は新年初めから無理なストで経済復興に向けた国民的な努力に冷や水を浴びせている。起亜車労組は国民の視線を感じていないのか。

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