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北朝鮮がこれまで国家目標としていた「2012年強盛大国入り」を今年から事実上中断した。1日に発表された労働新聞など3紙共同社説では、「強盛大国」は17回にわたり言及されたが、「2012年」は一度も出てこなかった。
その後の10日間、放送・新聞でもこの目標期限は登場しなかった。4日に金日成(キム・イルソン)広場で開かれた共同社説貫徹10万人集会ではかけ声と演説が行われたが、「2012年強盛大国」の発言はなかった。昨年末まで1日に数十回官営宣伝メディアで「2012年を強盛大国入りの年にしよう」としていたのとは異なるものだ。
北朝鮮は代わりに「労働党創建65周年を迎える今年を強盛大国建設史に特記する大変革の年として輝かせよう」(共同社説)としている。4日に朝鮮中央放送は金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が昨年12月に「2012年に強盛大国の門を開く上で2010年はとても重要な歴史的な年だ」と述べたと伝えた。政府当局者は「珍しく2012年が言及される場合でも、2010年の重要性に重点が置かれている」と話す。このため目標達成が不可能な2012年強盛大国の主張を取り下げ、代わりに2010年の目標に集中する方向に北朝鮮が軌道修正したのではないかとの見方が出ている。統一研究院の全賢俊(チョン・ヒョンジュン)専任研究委員は、「過度な目標に対する不安感と自信喪失のためだろう」と分析している。
◆金正日委員長「コメのごはんと肉のスープ貫徹する」=労働新聞は9日、金委員長が昨年「首領様(金日成主席)は人民が白いコメのごはんに肉のスープを食べ、絹の服を着て瓦屋根の家に住めるようにしなければと言ったが、われわれはこの遺訓を貫徹できずにいる」と言及したと伝えた。金委員長はまた、「政治、思想と軍事面で大国に上り詰めたが、人民生活でひっかかっているものは少なくない」と述べた。政府当局者は、「金委員長の言及は経済的困難の中でも住民生活を考えているということを強調しようという意図」と分析している。
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