韓米自由貿易協定(FTA)は早期に批准されるべきだとこれまでこの社説では強調してきた。それが韓米両国にとってプラスになるウィン・ウィン(win-win)戦略だからだ。昨年11月、オバマ米大統領が訪韓し、事実上、再交渉を示唆した際も、それはいけないと指摘した。自動車問題で再交渉することになれば、韓国は牛肉を取りあげるほかなく、そうなるとFTAそのものが取りやめになると懸念したからだ。
たまたま米国の代表的なシンクタンク、ヘリテージ財団のフュルナー理事長が全く同じ見解を示した。同氏は4日、韓国のメディアとのインタビューで韓米FTAの早期批准に触れ、オバマ大統領が積極的に取り組まなければならないと強調した。
同氏は「オバマ大統領が、1月に予定されている一般教書演説で、韓米FTAの議会同意を積極的かつ早期に進める意向を明らかにすることを期待する」と述べた。また「韓米FTA協定は立派な協定であり、両国間でバランスの取れた協定」とした上で「自動車問題の再論を望まない」と付け加えた。
オバマ大統領が同氏のコメントに耳を傾けてほしい。韓米FTAは、米国にとって、経済的な側面だけでなく、国益全体にもプラスになる。フュルナー理事長は「韓米FTAの批准が行われずにいる中、韓中FTAがより進展することになれば、米国としてはより望ましくない状況が招かれるだろう」と説明した。
中国の影響力がアジアで強まることを警戒する米国の立場としては、韓中両国の関係がより深まることを望まないということだ。万一、韓米FTAが早期に批准されなければ、そうした米国側の懸念が現実化する可能性も排除できないと考える。それにもかかわらず、約3年前に締結した韓米FTAが依然として発効できずにいるのは、米国の自動車産業と労組、それらの利益を代弁する一部政治家の反発のためだ。
また、こうした反発にきちんと対応できずにいるオバマ大統領のリーダーシップにも問題がある。そろそろオバマ大統領が出るべき時点だ。大統領経験者のうち誰も解決できなかった医療制度改革を実現させたリーダーシップの一部でも発揮することを期待したい。
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同氏は「オバマ大統領が、1月に予定されている一般教書演説で、韓米FTAの議会同意を積極的かつ早期に進める意向を明らかにすることを期待する」と述べた。また「韓米FTA協定は立派な協定であり、両国間でバランスの取れた協定」とした上で「自動車問題の再論を望まない」と付け加えた。
オバマ大統領が同氏のコメントに耳を傾けてほしい。韓米FTAは、米国にとって、経済的な側面だけでなく、国益全体にもプラスになる。フュルナー理事長は「韓米FTAの批准が行われずにいる中、韓中FTAがより進展することになれば、米国としてはより望ましくない状況が招かれるだろう」と説明した。
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