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4年前の撤収直後から韓国側物品に着手…最近の衛星写真で確認
北朝鮮が4年前、建設が中断した咸鏡南道新浦市琴湖(ハムギョンナムド・シンポシ・クムホ)地区の韓国型軽水炉の現場に保管中だった韓国企業の装備と資材を無断搬出したことが明らかになった。
この物品は北朝鮮の高濃縮ウラン計画(HEUP)として韓半島エネルギー開発機構(KEDO)の軽水炉事業が終わって建設現場に残しておいたもので、計455億ウォン(約36億円)分にのぼる。
29日、統一部と関係当局によれば北朝鮮は琴湖地区から最近までトラック・バスなど計190台の車を奪った。またクレーンと掘削機など北朝鮮に移った場合、軍事用などに転用されることがあるため、政府が戦略物資に準じて管理してきた重装備93台も奪った。6500トンの鉄筋と32トンのセメントも大部分搬出されたと把握されている。これとともに通信設備と医療装備も北朝鮮側が持っていったものと政府当局は見ている。
北朝鮮の無断搬出は北朝鮮とKEDO間の合意違反に当たる。KEDOは軽水炉事業を推進した韓日米主導の国際コンソーシアムで受注業者である韓国電力と下請建設会社に工事を任せた。軽水炉から韓国人材がすべて撤収した2006年1月当時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は「北朝鮮が資材・装備をきちんと保管すると約束し、それを履行するだろう」という立場を明らかにした。しかし北朝鮮は撤収直後から資材・装備に手を出し、最近まで北朝鮮政府と軍部が外部に流出したものと関係当局は判断している。ある関係者は「北朝鮮がKEDOや韓国側の現場接近を徹底的に拒否した状況だ」とし「諜報衛星が最近、撮影した写真を分析してみると、資材・装備を覆っていた数十の黒い大型遮断幕が相当部分残っている状態だ」と話した。1994年10月、朝米ジュネーブ合意による対北軽水炉建設事業は97年8月に着工された。
しかし2002年10月、北朝鮮のHEUPが浮上したため、一時中断状態に陥り、2005年末に完全に終わった。当時の工程率は34%だった。政府は工事費15億6200万ドル中、11億3700万ドルを出した。
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