熱い演技を熱く表現する俳優は多い。 しかしこれを冷ました後にもっと熱く伝える俳優は少ない。

ソル・ギョングは体内に１１０ボルトを２２０ボルトに変える変圧器が設置されたような俳優だ。 急速冷却と解凍を自由自在に行き来する。 このため、眉をしかめたり視神経に力を入れなくても、観客はすぐにソル・ギョング側に立つ。 ソル・ギョングは新年に公開される韓国映画「容赦はない」（キム・ヒョンジュン監督）で観客を迎える。


▽解剖検査は怖くて見られない

「映画はやればやるほど難しく感じる。 『海雲台』がヒットしても、次の映画はまた原点から始まる。 非常に残忍だ」

「容赦はない」は、娘を誘拐した殺人犯（リュ・スンボム）と解剖検査の法医学者の知能対決を描いたスリラー。 逮捕した犯人の証拠隠匿に加わらなければならないアイロニー、とんでもない過去が足かせとなる男の話だ。 「チェイサー」を超えるスリラーという噂が出ている問題作だ。

「『公共の敵』の検事以来２番目に学歴が高い役割だった」と冗談を言ったソル・ギョングは「解剖検査現場に入ることができなかった」というエピソードを公開した。

「解剖医を演じるため、あらかじめ解剖現場に行っていろいろ学ぼうと考えたが、夢に出てくるのではと思うと怖くて行けなかった。 代わりに解剖医の表情を映像で撮ってきてほしいとお願いしたが、解剖室内で撮影はできないということだった。 窮余の策として監督に説明を聞くことにしたが、職業なので特に表情の変化はないということだった」

初めて共演したリュ・スンボムとは現場で目を合わせない日が多かった。 映画で娘を誘拐した犯人であるため、雑談できる雰囲気ではなかったという説明だ。 スタッフに対しても「自分の視野からちょっと外れてほしい」と敏感に反応する日もあったという。



ソル・ギョング「怖くて解剖検査の現場に行けなかった」（２）