崔時仲(チェ・シジュン)放送通信委員長が昨日、大統領への業務報告で「競争を通じた市場拡大」を来年の放送政策のポイントとして提示した。メディア法の見直しで業種の障壁を撤廃できる基盤が作られたから、そろそろ宿願であるグローバルメディアの育成事業に乗り出したいという意志を表明したものと考えられる。
今、この時刻にも複合メディアグループの育成を支援する先進諸国の銃声なき戦争が世界各地で展開されていることを踏まえれば、放送通信委員会の方向設定は、むしろのんびりとした感じさえある。各国の政府はすでにかなり以前からメディア・コンテンツ産業を次世代のブルーオーシャン(未開拓の市場)に選び、法と制度を動員、全的支援を惜しまずにいる。
フランスは今年初めから大統領が直接出てメディアの融合を全的に支援している程度だ。こうした状況で、規模の経済を目指す各メディアグループの「統合し、統合される」ゲームはもはや日常化している。数日前、米大手ケーブルのコムキャストが、米ゼネラル・レクトリック(GE)傘下でメディア大手のNBCユニバーサルの経営権を取得したと発表したのは、いまやありふれたニュースに思われるほどだ。
これに比べて韓国は難産の末にメディア法が見直されたものの、依然、戦いに送る兵士(事業者)の選定もできずにいるのが実情だ。政界のせいも大きいが、法の施行により積極的に取り組まずにいる政府の責任もある。「下半期中に事業者の選定を終えたい」とした今年初めの崔委員長の約束が水の泡になったのは、国会の混迷のためだったということにしておこう。しかし、「(事業者選定を)急ぐことも遅らせることもしない」という数日前の放通委高官の曖昧(あいまい)な表現は、昨今のグローバルメディアの実像をきちんと把握しているものか疑念が抱かれるほどだ。
このままならば来年上半期にも改正メディア法が効力を発揮できるものか、疑念を示す企業が多い。「ワイブロ(WiBro)」技術をリードしていながらも、政策の施行に遅れをとり、先進諸国に市場を奪われた韓国が、再び痛い経験を繰り返すことになるのではないかと懸念される。
放通委はメディア法の見直しによる施行令の準備時間や新聞部数公開(ABC)の遅延を理由に掲げるが、説得力が足りないというのがメディア専門家の指摘だ。特にABCの場合、放通委が、メディア法が可決する時点を前後に、すでにすべての情報を確保した状況であることから、公表できない内部の事情があるのではないかという疑惑まで浮上している状況だ。
政府の目標が「競争を通したグローバルメディアの育成」ならば、現時点で最優先すべきものは改正法の後続措置づくりである。1日も早く選定基準を作り、総合編成チャンネルの事業者を選定しなければいけない。放送事業を営むことができる資本力はもちろん、きちんとした放送コンテンツを制作できる力量を備えた事業者を選定することによって、特別恩恵をめぐる議論を脱却できる。特にグローバルメディア市場への参入を目指すという点で、国際協力分野での力量が検証済みの企業が優遇されるべきだろう。
市場進出に遅れたものの、韓国は優れた「追撃」の力量をもった民族だ。特にIT(情報技術)の場合は世界がうらやむ競争力をもっている。全国民が一致団結すれば、わずか10年で世界トップを達成したメモリー半導体産業の神話を再現できない理由がない。ただ時間が多くない。現在のように戸惑っていたら、グローバル競争から永遠に取り残されるかもしれない。
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今、この時刻にも複合メディアグループの育成を支援する先進諸国の銃声なき戦争が世界各地で展開されていることを踏まえれば、放送通信委員会の方向設定は、むしろのんびりとした感じさえある。各国の政府はすでにかなり以前からメディア・コンテンツ産業を次世代のブルーオーシャン(未開拓の市場)に選び、法と制度を動員、全的支援を惜しまずにいる。
フランスは今年初めから大統領が直接出てメディアの融合を全的に支援している程度だ。こうした状況で、規模の経済を目指す各メディアグループの「統合し、統合される」ゲームはもはや日常化している。数日前、米大手ケーブルのコムキャストが、米ゼネラル・レクトリック(GE)傘下でメディア大手のNBCユニバーサルの経営権を取得したと発表したのは、いまやありふれたニュースに思われるほどだ。
これに比べて韓国は難産の末にメディア法が見直されたものの、依然、戦いに送る兵士(事業者)の選定もできずにいるのが実情だ。政界のせいも大きいが、法の施行により積極的に取り組まずにいる政府の責任もある。「下半期中に事業者の選定を終えたい」とした今年初めの崔委員長の約束が水の泡になったのは、国会の混迷のためだったということにしておこう。しかし、「(事業者選定を)急ぐことも遅らせることもしない」という数日前の放通委高官の曖昧(あいまい)な表現は、昨今のグローバルメディアの実像をきちんと把握しているものか疑念が抱かれるほどだ。
このままならば来年上半期にも改正メディア法が効力を発揮できるものか、疑念を示す企業が多い。「ワイブロ(WiBro)」技術をリードしていながらも、政策の施行に遅れをとり、先進諸国に市場を奪われた韓国が、再び痛い経験を繰り返すことになるのではないかと懸念される。
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政府の目標が「競争を通したグローバルメディアの育成」ならば、現時点で最優先すべきものは改正法の後続措置づくりである。1日も早く選定基準を作り、総合編成チャンネルの事業者を選定しなければいけない。放送事業を営むことができる資本力はもちろん、きちんとした放送コンテンツを制作できる力量を備えた事業者を選定することによって、特別恩恵をめぐる議論を脱却できる。特にグローバルメディア市場への参入を目指すという点で、国際協力分野での力量が検証済みの企業が優遇されるべきだろう。
市場進出に遅れたものの、韓国は優れた「追撃」の力量をもった民族だ。特にIT(情報技術)の場合は世界がうらやむ競争力をもっている。全国民が一致団結すれば、わずか10年で世界トップを達成したメモリー半導体産業の神話を再現できない理由がない。ただ時間が多くない。現在のように戸惑っていたら、グローバル競争から永遠に取り残されるかもしれない。
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