金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長が北朝鮮の自由経済貿易地帯である羅津・先鋒市(羅先市)を訪問したと朝鮮中央通信が16日、報道した。この通信によると金委員長は羅先大興貿易会社などを訪問し「対外活動を進攻的に行い、対外市場を絶えず広げていかなければならない」と強調した。特に羅先市内を視察し「重要な対外貿易基地のひとつなので将来性がみられるよう市の党及び行政事業に特別な関心を向けなければならない」と述べた。金委員長のこの動きは今年の9月、経済省庁幹部たちに積極的外資誘致を指示したこととかみ合っているものとみられる。
北朝鮮は1991年12月、咸北(ハムブク)最北端の羅津市と先鋒郡を合わせて自由経済貿易地とした。政府当局者は「過去、金正日委員長が羅津・先鋒を訪問したという諜報はあったが、官営メディアが公式報道したのは初めて」と述べた。今回の訪問はデノミを含め、経済管理路線変更を推進する中で行われたため注目を集めている。
専門家たちは何より金正日委員長がここを直接訪れたという点を強調したものと説明する。チョ・ミョンチョル対外経済政策研究員(KIEP)国際開発協力センター所長は「金正日委員長の現地指導スタイルから見ると、羅先地域投資誘致など具体的指示を下した」とし「後続措置が可視化するだろう」と述べた。地方当局や貿易会社次元での投資誘致や開発推進を中央で管掌するという話だ。金委員長の訪問に金己男(キム・ギナム)秘書、キム・キョンヒ軽工業部長、張成沢(チャン・ソンテク)行政部長、パク・ナムギ計画財政部長ら労働党核心幹部がともに行った点もこれを裏付ける。チョ・ボンヒョン企業銀行研究所研究委員は「今年初め、金正日委員長が張成沢部長に羅先地域開発責任を任せ、張成沢部長が中国と日本、ロシアはもちろん、韓国政府とも接触したという」と話した。羅先市は金日成(キム・イルソン)主席が94年7月、死亡直前、事業報告を受けるなど力を入れていた所だ。いわゆる「首領の遺訓」を遅ばせながら実行している姿を住民たちに見せる意もある。
金正日総書記、放置していた羅先特区訪問の理由(2)
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