中国の次期指導者として確実視される習近平国家副主席が明日、ソウルを訪問する。 胡錦濤・国家主席の後を継ぐ第5世代指導者に早くから内定した習副主席が、就任後初めて訪韓する。 国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)に出席するためコペンハーゲンに行く李明博(イ・ミョンバク)大統領との面談のため、習副主席は訪韓日程まで調整した。 日本民主党の小沢一郎幹事長も最近、北京を経てソウルを訪れた。 民主党の核心人物で‘太上皇’とまで呼ばれる小沢幹事長だ。 李大統領と会った小沢幹事長は韓日新時代をテーマに大学で演説もした。 浮上する中国と変化を模索する日本の力がソウルで交わる様相だ。
東アジアはいま変化の大転機を迎えている。 世界の中心は米国を経てアジアに向かっている。 恥辱の150年の近世史を踏んで、中国は過去の栄光を取り戻そうとしている。 戦後の東アジア秩序の根幹となってきた日米同盟は極度の疲労現象を見せている。 沖縄普天間米軍基地の移設をめぐるオバマ政権と鳩山民主党政権の深刻な葛藤は、水面上に表れた氷山の一部にすぎない。 隷属と屈従の関係として映ってきた日米同盟はより対等な関係に再誕生するしかないだろう。 破裂音も聞こえるはずだ。 対米同盟のもう一つの軸である韓国としては、心配であっても避けられない過程だと理解し、見守るしかないと考える。
世界が東アジアに注目している。 鳩山首相が叫ぶ「友愛」の東アジア共同体はまだ形体を現していないが、北東アジア3カ国を軸とするというのは常識だ。 その間、東アジア統合議論を主導してきた東南アジア国家は不安な目で北東アジアを見守っている。 北東アジア3カ国が持つ政治・経済・軍事力を勘案すると、「ASEAN+3」が「3+ASEAN」構図に逆転するのは時間の問題とみられる。 習副主席は訪韓前のインタビューで「韓日中の協力が東アジア共同体につながれば、この地域だけでなくアジアと世界の利益にもつながる」という見解を明らかにした。 正確な現実認識だ。
中国の浮上で北東アジア秩序の再編は避けられなくなった。 韓米同盟に続き、日米同盟も、いかなる形態であれ未来志向的に再確立されるしかない。 その空白を韓日中3カ国協力体制が埋めなければならない。 日本国民の63.1%が韓国に親しみを抱いているという世論調査もあるように雰囲気もよい。 韓日中自由貿易協定(FTA)を急ぎ、常設事務局の設置を通じて、すでに定例化した3カ国首脳会議をさらに体系化する必要がある。 旧怨は後にして歴史的な共存の機会を生かせば、北東アジアはアジアと世界の平和と繁栄を後押しする21世紀の中心になれるとわれわれは信じている。
【今日のイチオシ記事】
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