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【取材日記】マッコリブームの後に備えよう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 10日、ソウル忠武路(チュンムロ)にある新世界(シンセゲ)百貨店本店の地下1階。 新米で作ったマッコリ(濁酒)約20種類を紹介する特別イベントが開かれた。 デパート食品館の中央通路にもこの日はマッコリが並べられた。 各社の試飲行事場所にはデパートの顧客が集まった。

マッコリブームだ。 各流通会社別に大型販売台が登場した。 食堂コーナーでマッコリを飲む人もあちこちで見られた。 今年のマッコリ販売量は昨年に比べて40%ほど増えている。 京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)で5代にわたり家業を継いでいるパク・サンビンさん(46)も先月、新米マッコリを出した。 「ボジョレーヌーボー」にちなんで「マッコリヌーボー」と名づけられたこの商品は、有名デパートで飛ぶように売れている。

大喜びしているはずだが、パクさんの口からは意外な言葉が出てきた。 パクさんは「今の人気がずっと続くとは思っていない」と述べた。 続いて「今は一度飲んでみようという人が多く、政府も支援策を出しているが、この熱気が冷めた後のことを考えておかなければいけない」と強調した。


マッコリがこの機会に韓国を代表する酒に定着するには補完すべき点が多い。 まずは良質の原料の使用だ。 マッコリの原料のコメと小麦はほとんどが外国産だ。 原産地表記が強化された場合、タイ産・中国産コメで作られたマッコリにも消費者が熱狂するかどうかは不透明だ。

酒類会社の関係者は「原価で3倍以上の差がある国産コメを使えばマッコリの価格が大幅に上がるが、その場合でも今のように売れるかは分からない」と話した。

マッコリの味の基準設定、種類の多様化も急がれる。 全国には数多くのマッコリがあるが、フランスのワインのように各地域の味の特徴は知られていない。 アルコール度数が低く果実の味がする酒を好む外国人に広めるためには、さまざまな味を開発する必要がある、という意見も少なくない。

生マッコリが注目されているが、それに適した流通網も備えなければならない。 生マッコリは冷蔵流通・保管が必須だが、零細群小釀造場がこうした経路を構築するのは難しい。 新世界百貨店のイベントに登場した新米生マッコリ製品には「10度以下の冷蔵保管で製造日から30日」と表示されながらも、「製造日から10度以下で10日が経過すれば変質することがある」と書かれている。 これでは長く愛され続けるのは難しい。

ソウル清潭洞(チョンダムドン)と弘益(ホンイク)大前のワインバーがあった場所には最近「マッコリバー」が入っている。 各地域の製品を選んで飲むところだ。 しかしこのような店も日本から逆に渡ってきたという。 マッコリの人気は今後も続くのだろうか。 補完がなければやさしくはなさそうだ。 それもパクさんが心配するようにブームの後ではなく、その前の話だ。



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