国会の慢性病がまた表れている。 来年度予算案は憲法上の処理時限(12月2日)をすでに過ぎている。 適時に処理できない予算案が国会常任委を経て見苦しい姿になっている。 国会の12の常任委は来年度予算案を政府案よりなんと7兆652億ウォン(約6000億円)も増やした。 国土海洋委が3兆ウォン以上を増やし、保健福祉委も‘ばらまき’福祉事業に1兆ウォンを増やしたという。 来年の地方選挙を控えて与野党に関係なく持ち分確保に必死になっているのだ。 ただ全体予算規模を何とか300兆ウォン以下に抑えたのが不思議なほどだ。
来年度予算案は政府が編成する時から問題を抱えていた。 民生・雇用対策を前面に出し、4大河川など国策事業も反映しながらも、財政赤字を減らすことも考えなければならなかった。 尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)企画財政部長官は「今回ほど予算案の編成が難しかったことはない」と告白した。 その予算案が国会常任委を経てまたごちゃごちゃになってしまった。 議員はひっ迫した財政状況にもかかわらず、地方区の票を意識して予算の分け合い・組み込みを敢行した。
特に国土海洋委の形態は見ていられないほどだ。 4大河川予算をめぐり‘強硬処理’した。 こうした中で与野党議員は非公開会議を開き、道路・線路など地方区の予算3兆4492億ウォンを仲良く分け合った。 「土木中心事業のため国が破たんする」と叫んでいた野党議員らは、今では態度を変えて恩着せがましくふるまっている。 ある野党議員は地域新聞とのインタビューで「381億ウォンでも増えた私たちの地域予算が国土海洋委を通過し、1次目標を達成したことをうれしく思う」と自慢した。
国会は予算審議期間が20日にもならない。 普通120-240日にもなる他の先進国と比較すると、構造的に上辺だけの審議になるしかない。 最初から緻密な予算審議は期待するのは難しく、今回は財政健全性原則まで跡形なく蒸発している。 すでに7年連続で予算案が処理のタイムリミットが過ぎ、継ぎ接ぎ審議も繰り返されている。 国会の誤った予算審議慣行をこれ以上放置してはならない。
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