韓国も例外ではない。 政府は先月、2020年温室効果ガス排出量を通常的排出展望値(BAU)比で30%削減すると発表した。 世界9位の温室効果ガス排出国であり、世界10位圏の経済国である点を考えれば、この目標値は残念に思う。 もちろん韓国経済の現実的な条件を考慮したものだが、来年の主要20カ国・地域(G20)会議開催国にふさわしく、今回の会議でもっと前向きな態度で意味深い役割を果たす必要がある。
三つ目は人間学だ。 気候の未来については悲観論と楽観論が共存する。 一部の人は、地球温暖化危機は誇張されていると主張している。 しかし温室効果ガスによる温暖化がこれ以上放置できない限界に到達しているという点は否定しがたい科学的真実のようだ。 問題の核心は、どんな処方で気候変動を含む地球的な環境危機に対処するかにある。
自然と環境に対する態度および考え方の根本的な変化が重要である理由もまさにここにある。 人間と自然を分離し、自然を人間の欲求充足手段としてのみ考える限り、環境危機は解決しない。 自然と人間が一つの生物圏を形成する同等な存在という新しい人間学的な自己啓蒙の厳正な課題の前に、私たち人類はいま立っていると考えなければならない。 この自己啓蒙は、左派と右派を一つにする認識の枠組みであり、持続可能な地球のための必要条件だと私は考える。
シャクルトンの冒険のうち最も印象的な場面は、彼が率いるエンデュアランス号が沈没した時だった。 シャクルトンは自分の荷物を整理しながら、聖書から数ページを引きちぎって胸に抱いた。 「氷はだれの胎から生まれたのか。空中の白い霜はだれが生んだか。水は石のように硬くなり、海面は凍る」。
聖書「ヨブ記」の一節だ。 神学的文脈を離れて、私はこのように解釈したい。 氷と霜と海が地球のもう一つの主人であるように、私たち人間も地球の一部分であるだけだ。 美しい生命の地球を守るべく責務に人類はこれ以上顔を背けてはならないと私は信じる。
金皓起(キム・ホギ)延世(ヨンセ)大教授・社会学
【中央時評】コペンハーゲン会議の厳正な課題(1)
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