現代・起亜自動車が海外生産を増やす理由は、労組との対立的な関係が最も大きな原因だ。また貿易摩擦を避け過度な輸出依存から脱皮しようという戦略からだ。現代・起亜自動車は２００１年から今年までで海外生産規模を３００万台増やした。世界の自動車メーカーのうち最も早く海外生産を増やしてきたことになる。この期間に国内生産施設はまったく増やさなかった。

特に現代・起亜自動車は海外での供給不足で生産を増やしたというよりは、工場を増設し販売がこれを支えるという構造だった。このため昨年の金融危機の余波で販売が急減すると海外工場の稼働率が６０％まで下落した。しかし今年は各国政府の販売支援策により小型車販売が好調を示し、危機を乗り越えた。今年の海外工場の稼働率が９０％を超えるのは中国とインドだけだ。

しかしブランド認知度の上昇がカギだ。現代自動車はオリンピックとワールドカップのスポンサーを務め海外での認知度を引き上げるのに短期間で成功したが、欧州・中南米ではまだ劣勢だ。起亜自動車も若い層を対象にするスポーツマーケティングに集中投資を行っているが、欧州以外の地域では現代自動車の認知度の５０～６０％にとどまっている。


また拡大された海外生産拠点に合わせて外国人登記理事を迎え入れるなどグローバル経営システムを備えることも宿題だ。

中央大学のイ・ナムソク教授は「海外では現代・起亜のクロス生産が可能で、雇用も弾力的に運用するメリットがある。急増した海外生産を販売に連結するためにはブランドとマーケティングをトップレベルに引き上げねばならないだけでなく、透明な経営システムを備えることも重要だ」と話している。





現代・起亜の海外生産、トヨタ抑え世界一が確実に（１）


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