--国内のCDM事業は主にどんなものか。
「太陽光や水力・潮力・風力のような発電事業が多い。エコ方式で電気を生産すれば、石炭や石油を燃やす火力発電に比べて温室ガスが大幅に減るからだ。事業規模は小さいほうだ。年間100万トンを超える大型プロジェクトは4件しかなく、残りのほとんどは数千-数万トン規模。過去には事業構想段階から外国企業と連携し、排出権の販売も外国企業を通していた。しかし韓国炭素金融が昨年10月に誕生して事情が変わった。昨年10-12月の3カ月間、韓国炭素金融の排出権取引実績は70万トンで、今年全体では200万トン程度と見込んでいる」
◇排出権は1トン当たり12ユーロ
--韓国炭素金融はCDM事業から生じる排出権をどこで取引するのか。その価格は。
「フランスにある‘ブルーネクスト’という炭素排出権取引所だ。排出権も株式のように先物・オプションのような派生商品と現物に分かれるが、ブルーネクストは現物排出権の世界市場シェアが90%を超える。韓国炭素金融はこの取引所の会員会社になっている。京都議定書で開発途上国に分類した国の中では韓国が唯一だ。排出権価格は景気に敏感だ。景気が悪くて工場の稼働率が低下すれば、温室ガスが減り、排出権の需要が少なくなるため、価格が下落する。景気がよくなればその逆となる。年初、排出権価格は一時1トン当たり7ユーロまで落ちた。しかし4月以降は1トン当たり12ユーロ前後で動いている」
--その他の事業は。
「炭素関連事業の構想と設計から投資、排出権取引まで、炭素金融のワンストップ総合サービスを目指している。国内だけでなく外国でも事業を拡張する計画だ。現在、中国の化学工業会社、カンボジアの肥料会社と大型CDM事業を推進している。こうした事業は3-4年以上かかる長期プロジェクトだ。投資に必要な資金は炭素ファンドを活用する。韓国投信が運用する1200億ウォン規模の炭素ファンドがある。輸出入銀行も2000億ウォンの炭素ファンドを設立中で、現在1次募集が終わった」
--他の地域よりヨーロッパで排出権取引が活発な理由は何か。
「欧州連合(EU)執行委員会が温室ガスを大量に排出する1万余りの企業に排出許容量を強制的に割り当てたからだ。これら企業が許された量を超える温室ガスを排出すれば、1トン当たり100ユーロという高い罰金を支払わなければならない。しかし市場で炭素排出権を買い取れば罰金を出さなくてもよい。米国は京都議定書を批准しなかった。オバマ大統領の就任後、排出権取引制を導入する法案が下院を通過したが、上院の審議が残っている。日本は希望する企業だけが自発的に排出権を取引している」
--韓国政府も最近、2020年までに温室ガス排出量を05年基準で4%減らすと発表した。
「京都議定書のような国際協約ではない自律削減目標だ。目標数値がいくらというよりも、具体的にどんな基準と方法で温室ガスを減らしていくかがカギだ。義務でない自発的な削減では市場が活性化しにくい。2012年以降の‘ポスト京都体制’で韓国が義務削減国になるかどうか、削減量はどんな基準で決まるかなど変数が多い。来月デンマーク・コペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で‘ポスト京都体制’に関する議論が予定されているが、政治的な宣言に終わり、具体的な交渉は来年に持ち越される可能性が高い」
3年間で12倍成長の世界炭素市場、韓国が狙う(1)
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◇排出権は1トン当たり12ユーロ
--韓国炭素金融はCDM事業から生じる排出権をどこで取引するのか。その価格は。
「フランスにある‘ブルーネクスト’という炭素排出権取引所だ。排出権も株式のように先物・オプションのような派生商品と現物に分かれるが、ブルーネクストは現物排出権の世界市場シェアが90%を超える。韓国炭素金融はこの取引所の会員会社になっている。京都議定書で開発途上国に分類した国の中では韓国が唯一だ。排出権価格は景気に敏感だ。景気が悪くて工場の稼働率が低下すれば、温室ガスが減り、排出権の需要が少なくなるため、価格が下落する。景気がよくなればその逆となる。年初、排出権価格は一時1トン当たり7ユーロまで落ちた。しかし4月以降は1トン当たり12ユーロ前後で動いている」
--その他の事業は。
「炭素関連事業の構想と設計から投資、排出権取引まで、炭素金融のワンストップ総合サービスを目指している。国内だけでなく外国でも事業を拡張する計画だ。現在、中国の化学工業会社、カンボジアの肥料会社と大型CDM事業を推進している。こうした事業は3-4年以上かかる長期プロジェクトだ。投資に必要な資金は炭素ファンドを活用する。韓国投信が運用する1200億ウォン規模の炭素ファンドがある。輸出入銀行も2000億ウォンの炭素ファンドを設立中で、現在1次募集が終わった」
--他の地域よりヨーロッパで排出権取引が活発な理由は何か。
「欧州連合(EU)執行委員会が温室ガスを大量に排出する1万余りの企業に排出許容量を強制的に割り当てたからだ。これら企業が許された量を超える温室ガスを排出すれば、1トン当たり100ユーロという高い罰金を支払わなければならない。しかし市場で炭素排出権を買い取れば罰金を出さなくてもよい。米国は京都議定書を批准しなかった。オバマ大統領の就任後、排出権取引制を導入する法案が下院を通過したが、上院の審議が残っている。日本は希望する企業だけが自発的に排出権を取引している」
--韓国政府も最近、2020年までに温室ガス排出量を05年基準で4%減らすと発表した。
「京都議定書のような国際協約ではない自律削減目標だ。目標数値がいくらというよりも、具体的にどんな基準と方法で温室ガスを減らしていくかがカギだ。義務でない自発的な削減では市場が活性化しにくい。2012年以降の‘ポスト京都体制’で韓国が義務削減国になるかどうか、削減量はどんな基準で決まるかなど変数が多い。来月デンマーク・コペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で‘ポスト京都体制’に関する議論が予定されているが、政治的な宣言に終わり、具体的な交渉は来年に持ち越される可能性が高い」
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