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iPhone、販売量は三星の1割でも利益はトップ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



市場調査会社ストラテジー・アナリティクスは興味深い「iPhone現象」を見せている。今年4-6月期、iPhoneの販売量は520万台だった。三星(サムスン)電子の携帯電話販売量(5230万台)に比べると10分の1にすぎない。しかし営業利益率は完全に違う状況だ。三星電子が携帯電話部門で6億6890万ドルの営業利益を記録した半面、アップルはiPhoneだけで9億6600万ドルを稼いだ。営業利益ではノキア・三星・LGを抜いた。

アップルのiPhoneは米国をはじめ、世界80カ国で販売されている。今年1-6月に3500万台以上が売れ、7-9月期にも740万台を販売した。その結果、7-9月期は携帯電話会社の中で最も多い16億ドルの営業利益となった。販売増加と高価戦略、強力なコスト節減のためだが、もっと重要な要因は「App Store」と呼ばれるアップルの生態系にある。


無料で配布する音楽再生ソフトウェア「iTunes」はアップルの生態系(The Apple Ecosystem)戦略をそのまま見せている。iTunesにiPodをつなげると、充電と同時に最新設定状態となる同期化(synchronization)が行われる。これを経験したiPod使用者はそのままiPhoneの使用者に吸収された。アップルが最も重視する「使用者経験」(User Experience)」と呼ばれるものだ。さらに「iTunes Store」があり、音楽・映画・ドラマ・ポッドキャスト・オーディオブックなど膨大なコンテンツを提供する。有料もあるが、無料も多い。

「App Store」は一言でいうと「ソフトウェア商店」だ。簡単な設定でiPhoneやiTunesで使用できるソフトウェアを販売する。望みの機能を検索し、一回のタッチで設置できるため、簡単で便利だ。「App Store」の使用者が同時に開発者にもなれる理由だ。使用者は使った製品に対して評点と意見を出し、開発者はこれを反映してアップデートする。

奇抜なアイデアは機能がやや落ちても使用者の支持を得られる。このため短期間に大金を稼いだ開発者も出ている。ダウンロード順位が上がれば、メイン画面に先に露出され、販売量はさらに増える。開発者としては参加の喜びと同時に、正当な対価(販売金額の70%)を受けられる。アマチュア開発者が「App Store」に熱狂する理由の一つだ。

「App Store」戦略は、消費者の財布を開くだけでなく、コンテンツを提供する開発者、多様な性能を望む使用者ともに恩恵が受けられる。iPhoneを販売するアップルが最も大きな受恵者であることはもちろんだ。       

                          ナムグン・ユ・デザイナー(中央日報デザインセンター)



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