日本・東京に住む会社員の石川ゆきさん（３９）は会社から帰宅すると、必ず「飲み会」インターネットサイトに接続する。楽な格好に着替えた後、冷蔵庫から冷たい缶ビールとピーナッツ、サラミなどのおつまみを出し、コンピューターの前に座る。

「こんにちは」「皆さん、乾杯」。コンピューター画面上のチャットは酒の席でやり取りするような話が出てくる。このインターネット飲み会の唯一の規則は、各自が飲んでいる酒の種類とおつまみを公開することだ。


石川さんは「お互い顔も知らない人たちだが、インターネットで酒の席を共有しながら親しくなれる」とし「むしろ適当な距離をおいた関係なので、恋愛や職場の話など個人的な話もしやすい」と語る。

現在のような不景気では友達と酒場に行くのが負担になる。このため２０－３０代の若者の間では、家で一人で、それでいて友人とチャットができるインターネットサイトが人気だ。

石川さんが会員登録したインターネット飲み会は、日本酒類・飲料会社サントリーが３月に開設した「ほろよい．ｃｏｍ」だ。成人ならば誰でも参加でき、アバターを作って対話に加わればよい。水嶋ヒロ、オダギリ・ジョーなど有名芸能人が出演した「ほろよい」の広告が放送された後、若い会員が急増し、現在の会員数は６万２０００人にのぼる。

最近は帰宅中に首都圏の電車に座って缶ビールやチューハイを飲む４０－５０代の長距離出退勤族が現れた。「周囲の視線が気になるが、一人で店には入りにくく、帰宅中にしばらく解放感を味わいたいため」というのが理由だ。コンビニの前で一人で酒を飲む派遣社員など若者が増え、「コンビニ派」という言葉も登場している。



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