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【社説】ドバイ成功神話の没落に込められた教訓

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 「砂漠の奇跡」として世界の注目を受けてきたドバイが、核心国営企業の債務償還猶予(モラトリアム)を宣言し、グローバル金融危機から何とか回復してきた世界経済の新たな不安要素に浮上した。 まだ債務不履行(デフォルト)まで悪化していないが、国内外の株価が急落し、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のプレミアムが急騰するなど、すでに国際金融市場が揺れている。 債権金融機関はドバイがデフォルトに陥る可能性を念頭に置いて、万一の事態に対応しているという。 万一ドバイ事態が悪化し、その余波が国際金融市場の大手に浮上した中東金融市場に広がる場合、中東発の金融危機も排除できなくなる。 幸い今のところ、国内の建設企業や金融機関に大きな影響はないと把握されているが、事態の悪化による国際的なクレジットクランチや危機の2次波及の可能性に徹底的に対応する必要がある。

実際、ドバイの没落に対する懸念は、昨年のグローバル金融危機直後からささやかれ始め、今年初めからは国際金融市場で公然と話されてきた。 ドバイ成功神話の核心である各種不動産開発事業がグローバル金融危機の直撃弾を受け、危機を迎えたからだ。 過度な海外借入金を財源に無理に手掛けた大規模な開発事業が、金融危機で莫大な負債に転落したのだ。 他の中東国家とは違い、これといった天然資源や産業基盤がないドバイは、世界最大の人工島、世界最高のビル、世界最高級ホテル、砂漠の大型室内スキー場など奇抜な発想で成功神話を夢見ていた。 しかしこれに耐えられるだけの実力もなく推進した逆発想アイデアは、グローバル金融危機という外部の逆風を受けて力なく崩れてしまった。

一時は国内でも、「ドバイの想像力とリーダーシップを見習おう」とし、ベンチマーキングのための訪問団が相次ぐほど‘ドバイ熱風’が吹いたこともあった。 しかしドバイの没落は、国民的な支持と国力に後押しされていない指導者一人の想像力と意欲は、国家的な成功ではなくむしろ災難になりうることを如実に見せている。

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