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【金玄基のエコノジャパン】銀座の無料カフェと日本経済の悩み

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



20日昼、日本・東京銀座の真ん中、4丁目に位置するカフェ「播磨屋ステーション」。 豪華に飾られた入り口を入ると、明るいインテリアに100坪は十分に超えそうな高級感ある空間が目に入る。 「他のコーヒーチェーン店より高いはずだ」というのが最初の印象だ。 カフェの中央に歩いていくと、ビュッフェレストランのようにテーブルがいくつ置かれ、その上にはおいしそうなおかき8種類が並んでいる。 コーヒーも豆を挽いて作る高級なコーヒーだった。

東京ではコーヒーにおかきまで付くと普通500円程度にはなる。 さらに日本で地価が最も高いという銀座の真ん中であるため場所代も加わるはずだ。 ところが、驚くことにすべてが無料だった。 コーヒー・紅茶・おかき・オレンジジュース・ほうじ茶…。 世界初の「無料カフェ」だ。


そのためか、客は絶えない。 20-30代の若い会社員から70歳以上の老年層まで客層も幅広い。 おかきとコーヒーを‘確保’とした後、テーブルに座るために10分ほど待たなければならなかった。 ここの店員は「平日は一日に2000人、週末なら3000人以上が入る」と説明した。

無料カフェをオープンした播磨屋は、1860年から150年間にわたり兵庫県でおかきを作ってきた会社だ。 すでに今年だけで福岡・京都・大阪など5カ所に無料カフェをオープンした。

もちろん播磨屋が倒産する覚悟でこうした戦略を繰り広げているわけではない。 答えはカフェの出口にあった。 カフェの出口には播磨屋が生産するおかきのギフトセットを販売するコーナーが大きく設置されている。 多くの顧客は目に入らなかったように通り過ぎるが、「無料飲食して去っていくのが胸に引っかかる」と考える顧客も一部いる。 こういう人たちのポケットを狙っているのだ。 スーパーマーケットで試食サービスで販売増加を図るのと同じだ。 実際、顧客の10人に2-3人は1000-2000円ほどのおかきセットを買って帰る。 これが3-4人になれば黒字になるという。

銀座の真ん中に登場した無料カフェは、顧客には魅力的であるかもしれないが、日本経済の悩みを象徴的に見せている。 日本は経済の活力が落ちるデフレーション(景気沈滞中の物価下落)状態にまた陥っている。 このため各社が骨身を削るような格安競争を繰り広げている。 以前には想像もできなかった800円のジーンズが店舗にあふれている。 最近登場したボジョレー・ヌーボーは当初、販売会社が1000円で販売すると宣伝していたが、翌日750円に価格が落ちた。1990年代初めに始まった「失われた10年」当時の状況と似ている。 もしかすると「失われた10年」はまだ進行形なのかもしれない。





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