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イケメンスターにはおそらく一種の強迫観念があるようだ。
彼らは神様が与えてくれた身体的な強みを祝福ではなく重荷として受けとめる。ひたすら演技力で認められるべきと焦りながら。ドラマ「私の名前はキム・サムスン」、映画「百万長者の初恋」などで貴公子のイメージを固めたヒョンビン(27)。彼が「鳥肌」「青燕」のユン・ジョンチャン監督が演出を務めた低予算映画「私は幸せです」に足代ほどのギャラで出演したのも、率直に話せばそう思われる。
26日に公開する「私は幸せです」でヒョンビンが演じた、精紳を病むマンスは、彼の健康な焦り、言い換えれば演技への欲張りがどこまで進んでいるかをうかがわせる。精紳を病んでしまう前のマンスは、認知症にかかった母親の世話をする親孝行者だ。しかしギャンブルにはまり、弟を常習的に殴打してはカネをせびっていた兄が、借金だけを残して自殺し、毎日のように暴力団に苦しめられる。
出口が見えないトンネルのような人生の重さに耐えられず、マンスは精紳を病んでしまう。精神病院に入院したマンスは幸せになる。数字を書き込んだ紙を小切手だとし、周りの人々に気前よく配る。危篤に陥った父の世話をして心身ともに疲れきった看護師スギョン(イ・ボヨン)も、その「小切手」をもらった人のひとりだ。
「実は僕に渡されたシナリオではなかった。所属事務所の理事から一度読んでみるようにと言われただけだった。いまでもその日が鮮明に記憶に残っている。夜、読み終わると理事に電話をかけ『これ、やらせてください!』と話した」。
ところが電話を切った後、突然怯えてしまったという。「どうやって、これを演じればいいんだろうか、と(笑)。その瞬間から、この映画に“スタンバイ”状態になった」。マンスが30代半ば~後半から30代の初めに、理髪師からカーセンターの整備士にそれぞれ設定が変わったのもヒョンビンのためだった。
低予算映画「私は幸せです」で精神を病むヒョンビン(2)
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