大宇(デウ)建設が結局海外資本に売却されるもようだ。錦湖(クムホ)アシアナグルー禹は大宇建設売却の優先交渉対象者に中東系のジャベズパートナーズコンソーシアムと米国系のTRアメリカコンソーシアムを選定した。本契約は来月中旬ごろに交わされる見通しだ。これについて大宇建設労組は、「海外の投資資本に売却してはならない」と反発している。国民感情上、海外売却に対する漠然とした不信感があることは否認しがたい。双竜(サンヨン)自動車や第一銀行のケースのように、海外資本が利益狙いで買収するだけして“食い逃げ”するつらい経験もあった。
しかし錦湖アシアナと産業銀行は大宇建設のプットバックオプションが行使される12月15日以前にできるだけ高い価格で大宇建設を売却しなければならない立場だ。錦湖アシアナがプットバックオプションを無事に乗り切ろうとするならば、これらコンソーシアムが提示した3兆3000億ウォン程度の売却代金を確保するとしても追加で1兆ウォン程度をさらに調達しなければならない状況だ。国内の企業が1社も入札に参加しなかった点も大宇建設の海外売却を避けられなくした。いまは入札資格を追及するのも贅沢な急を要する局面だ。まずは優先交渉対象者間の競争を通じ最大限売却価格を引き上げ、売却作業を終えることが何より重要だ。
大宇建設はプラントと原子力発電所建設で先端技術を保有する国内屈指の企業だ。いくら事情が切迫していても最終買収者を選定する際にシナジー効果を必ず突き詰めなくてはならない理由だ。海外のファンドは差益を狙って手段と方法を問わず構造調整をした上で第三者に売却する傾向がある。こうした場合、大宇建設の成長可能性と未来価値は毀損されることになる。どのコンソーシアムが大宇建設の海外工事誘致につながるかチェックすべきだろう。そうすることで“食い逃げ”や“国富流出”をめぐる議論を抑えられる。
大宇建設の買収合併は数兆ウォンの大型取引だ。しかし両コンソーシアムはまだ確実な資金調達計画を明らかにしていないという。今後交渉過程で安定的な資金調達の可能性を徹底的に確認しなくてはならない。この10年間大宇建設の運命は順調ではなかった。今回の売却が無事に終わることを願う。
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