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【ニュース分析】北朝鮮、対話か対決か…「トウモロコシ1万トン」どう処理するか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
南北間で「トウモロコシ1万トン」の支援をめぐる神経戦が激しくなっている。北朝鮮の要請に基づき韓国政府が支援方針を伝えたのは先月26日。当初は数日中に北朝鮮が受け入れるものと予想されたが回答はなかった。代わりに北朝鮮は10日にトウモロコシ1万トンについて「心の狭い仕打ちだ」と非難した。21日には労働新聞が統一部の玄仁沢(ヒョン・インテク)長官を名指して「南朝鮮(韓国)統一部の反共和国(北朝鮮)対決策動だ」と非難を強めている。

北朝鮮への支援に向け準備を急いでいた政府は当惑している。中国産トウモロコシの調達手続きと40億ウォンに達する南北協力基金支出議決も事実上中断した。統一部当局者は22日、「韓国の支援提案に北朝鮮が半月以上煮え切らない態度を見せる中、10日は西海で銃撃戦まで起きており、事態は混迷している」と話す。

北朝鮮がトウモロコシをすぐに受け取らないのは、まず「1万トン」という量に対する拒否感のためとみられる。北朝鮮は昨年韓国の5万トンのトウモロコシ支援提案を拒否した。統一研究院の全賢俊(チョン・ヒョンジュン)専任研究委員は、「韓国側に無視されたという不満の表示だろう。西海での挑発に対する韓国の断固とした対処も北朝鮮内に強硬雰囲気をもたらしただろう」と話す。李明博(イ・ミョンバク)政権が主導する形勢の南北関係に引きずられまいとする警戒心も作用したものと専門家らはみている。「トウモロコシ1万トン」のカードで北朝鮮を手なずけようとしているとの判断を北朝鮮の対韓戦略家らが下したとの観測だ。北朝鮮関連人権団体の関係者は、「北朝鮮の政権が取りまとめる階層は上位10%の200万人水準。コメを主食とする核心層を除いた一般住民に供給されるトウモロコシのために北朝鮮が急ぐ理由はないだろう」としている。南北関係は最近薫風が吹いていた。首脳会談に向けた準備接触説まで出てきた。8月に金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が現代グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長と会い、「金剛山(クムガンサン)観光再開」の向けた特別措置などに言及したことに伴う動きだった。しかし李明博政権は北朝鮮に核開発計画の放棄を求め距離を置いている。中央大学政治外交学科のイ・ジョウォン教授は、「北朝鮮が意地を張れば特使が駆けつけ、金委員長が恩恵を与えるように関係正常化する過去のパターンが李明博政権では通じていない」と話している。


北朝鮮アジア太平洋平和委員会の李種革(イ・ジョンヒョク)副委員長が18日に金剛山を訪れた玄貞恩会長に観光再開に向けた当局会談に言及したのは突破口を開こうとするための動きとみられる。しかし統一部は官営メディアで対韓非難を浴びせながら別の一方では当局対話を打診する北朝鮮の態度に内心では不快に思っている。民間事業者を通じて会談を遠回しに圧迫する戦術のためだ。

政府内外では来月8日にボスワース米北朝鮮担当特別代表の訪朝まで南北関連の懸案の優先順位は後回しにされるとの観測も出ている。トウモロコシ1万トンがいつどのように処理されるかが、今後の南北関係を見極める風向計になるとの見通しも出ている。



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