多くの先進国が韓国発のグリーン成長に大きな関心を見せている。 最近、経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）でグリーン成長の関連議論が本格化し、世界経済秩序がグリーン成長を中心に改編される可能性が見えてきている。 ＯＥＣＤは、新しい世界経済秩序が形成される転換期が訪れる度に規範と制度を設けて政策を先導してきた。 １９８０年代以降は世界の経済構造改革と多者間の貿易自由化に寄与し、９０年代には知識基盤経済の枠組みを形成するのに主導的な役割を果たした。

今年６月、ＯＥＣＤ閣僚理事会は「グリーン成長宣言文」を採択した。 この宣言文によると、ＯＥＣＤは各国のグリーン成長努力を政策的に支援できるよう「グリーン成長戦略」（Ｇｒｅｅｎ　Ｇｒｏｗｔｈ　Ｓｔｒａｔｅｇｙ）を打ち出すことにした。 ９月に開催されたピッツバーグ主要２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議でも、来年の首脳会議までにグリーン成長戦略を報告するようＯＥＣＤなどに要請した。

ＯＥＣＤがグリーン成長に関する議論を強化しているのは、世界が農業革命、産業革命、知識革命を経て、いま「グリーン環境革命」に進入していると判断したからだと考えられる。 グリーン環境革命に転換する新しい経済秩序の枠組みを形成し始めたのだ。 ＯＥＣＤは今年１１月、グリーン成長戦略報告書を作成し始めた。来年６月に中間報告書、２０１１年６月には最終報告書を作成する計画だ。 報告書の作成は通常、一つの部処が担当する。 しかし今回の報告書は前例なく経済・環境・科学技術・貿易・教育など、あらゆる部処が参加するＯＥＣＤ史上最大プロジェクトとして推進されている。 この報告書には▽環境リスクに対する優先順位評価▽炭素税などグリーン経済への資源配分を誘引するための制度・活動▽グリーン経済への転換に対応できる労動市場および人材の養成▽グリーン技術の開発と効果的な拡散案▽グリーンインフラの構築▽グリーン成長指標の開発－－が主な内容として盛り込まれる。 これに伴い、各国の貿易・投資・租税条件がグリーン成長に焦点を合わせて変更され、反環境的補助金の支給が中断されるなど、新しい経済規範を誕生させ、世界経済地図に大きな影響を及ぼすことになるはずだ。


韓国が「グリーン成長政策」という国家ブランドを守るためには、ＯＥＣＤのグリーン成長戦略樹立作業に積極的に参加しなければならない。 １１月初めのＯＥＣＤでは、グリーン成長の核心戦略だった環境革新（Ｅｃｏ－Ｉｎｎｏｖａｔｉｏｎ）に関する国際会議があった。 この会議で、環境部は韓国のグリーン成長政策と環境革新政策手段を紹介した。 「グリーン成長の先頭走者である韓国のグリーン成長政策事例は他国にも非常に有用だ」という好評を受けた。 特に来年度のＧ２０首脳会議開催国として、グリーン成長戦略が議題に含まれるよう雰囲気を主導する必要がある。 先進国と開発途上国の中間で懸け橋の役割を果たし、韓国に有利な秩序と規範が形成されるよう努力しなければならない。 歴史的な転換期に国際秩序の形成で徹底的に疎外されてきた過去の歴史を克服し、「韓国型グリーン成長政策」でグローバルリーダーシップを発揮できる機会としなければならない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　尹文渉（ユン・ムンプ）韓国環境産業技術院技術理事



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