少子化問題の深刻さを認識した政府が多角的な対策を模索している。保育料など出産支援対象を拡大することが骨子という。もちろん養育費負担のために子どもを生めない家庭にはこうした対策が助けになるだろう。しかし韓国が世界最低の出生率を記録する背景をもう少し綿密に見てみると、単にお金をいくらか与えることが効果を出すのか疑いをもつことになる。
保健福祉家族部が最近全国の既婚女性の平均出生児数を調査した結果だけ見てもそうだ。専業主婦の家庭が1.72人、共働きの家庭は1.63人となった。昨年の出生率の1.19人とは格差が大きい。正式には合計出産率と呼ばれる出生率は、妊娠可能な未婚・既婚女性が生む子どもの数をすべて含めているためだ。すなわち、結婚後に子どもを生まない夫婦より、20~30代女性が結婚を先送りしているのが少子化の核心要因だという話だ。先月に統計庁も未婚女性の急増傾向を指摘し、「既婚女性の出生率調節だけでは少子化を解決できない」との意見を出した。
それではなぜ女性が結婚を遅らせているのか。仕事と家事を両立しにくい構造が第一に挙げられる。依然として女性が育児など家事の大部分をこなさなくてはならず、企業は妊娠・出産で業務の空白が多い既婚女性を敬遠する。しかし最近の若い女性は以前の世代とは異なり、「結婚は選択、仕事は必須」と考えており、未婚比率がだんだん高まっているのだ。
社会全体が家族親和的に生まれ変わる以外には方法はない。夫婦が育児負担を等しく担当し、企業は弾力勤務制導入など社員の出産・育児を積極的に支援し、政府は税制支援などで企業負担を緩和する対策が必要だ。国会予算政策処が最近発表した報告書も「父親が育児の中心に立てるようにしなければ、いくら出産奨励費用をつぎ込んでも出生率は上がらない」とした。ドイツや日本などがそうした例だ。これに対しスウェーデンなど北欧では育児休職の一部を必ず父親が使うよう法制化するなど、社会的認識を変えた結果、高い出生率を誇っている。もちろんこうした体制を備えるには長い時間がかかり、予算も必要だ。しかし国のお金を使うのならば、しっかりと効果が出ることに使わなければならない。
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保健福祉家族部が最近全国の既婚女性の平均出生児数を調査した結果だけ見てもそうだ。専業主婦の家庭が1.72人、共働きの家庭は1.63人となった。昨年の出生率の1.19人とは格差が大きい。正式には合計出産率と呼ばれる出生率は、妊娠可能な未婚・既婚女性が生む子どもの数をすべて含めているためだ。すなわち、結婚後に子どもを生まない夫婦より、20~30代女性が結婚を先送りしているのが少子化の核心要因だという話だ。先月に統計庁も未婚女性の急増傾向を指摘し、「既婚女性の出生率調節だけでは少子化を解決できない」との意見を出した。
それではなぜ女性が結婚を遅らせているのか。仕事と家事を両立しにくい構造が第一に挙げられる。依然として女性が育児など家事の大部分をこなさなくてはならず、企業は妊娠・出産で業務の空白が多い既婚女性を敬遠する。しかし最近の若い女性は以前の世代とは異なり、「結婚は選択、仕事は必須」と考えており、未婚比率がだんだん高まっているのだ。
社会全体が家族親和的に生まれ変わる以外には方法はない。夫婦が育児負担を等しく担当し、企業は弾力勤務制導入など社員の出産・育児を積極的に支援し、政府は税制支援などで企業負担を緩和する対策が必要だ。国会予算政策処が最近発表した報告書も「父親が育児の中心に立てるようにしなければ、いくら出産奨励費用をつぎ込んでも出生率は上がらない」とした。ドイツや日本などがそうした例だ。これに対しスウェーデンなど北欧では育児休職の一部を必ず父親が使うよう法制化するなど、社会的認識を変えた結果、高い出生率を誇っている。もちろんこうした体制を備えるには長い時間がかかり、予算も必要だ。しかし国のお金を使うのならば、しっかりと効果が出ることに使わなければならない。
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