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「出入り口付近で3人が、休憩室のソファーとテーブルの間に7人が倒れて死亡していた。休憩室のソファーとテーブルは真っ黒に焼けていた。底には灰が積もっていた。合板からなる壁も黒く燃えていた」。
警察が説明した釜山市中区新昌洞(プサンシ・チュング・シンチャンドン)ガナダラ室内実弾射撃場火災現場だ。
警察は15日、釜山中部警察署で姜煕洛(カン・ヒラク)警察庁長官が出席した中、日本人観光客8人を含む10人が死亡、6人(日本人3人)が重傷で治療中という中間捜査結果を発表した。
姜庁長は「飛び出せば助かったはずの3人が死亡し、決定的な手掛かりを提供するCCTV(閉回路TV)が故障している点など疑問点が少なくない」とし「放火などあらゆる可能性を排除せずに捜査する」と述べた。
政府は行政安全部・外交通商部・消防防災庁・釜山市で事故対策本部を構成し、事態の収拾に取り組んでいる。
◇2分間に何があったのか=釜山消防本部に火災の通報が入ったのは14日午後2時25分。警察が公開した7台の射撃場CCTVの最後の場面は2時23分42秒に停止していた。
日本人観光客が笑いながら入って来て、しばらくした後、2人が拳銃を持って標的に向かって照準する場面が最後だった。問題の2分間に出火し、犠牲者が発生したということだ。
発火地点と推定される休憩室に向けられた2番CCTVは最初から故障していた。警察はCCTVを意図的に損傷させた可能性に関して射撃場の経営者L(63)を対象に捜査したが、Lは「かなり以前から故障していた」と話した。
◇発火地点はソファー=短い時間に多数の人命被害が発生したのは、防音に焦点が合わされた関連規定が火災には事実上無防備状態だったからだ。大衆利用施設に含まれず、スプリンクラーもなかった。騒音を減らそうとする閉鎖的な構造と可燃性の物質が事故を膨らませたということだ。
警察は「火が急激に広がったため、大量の有毒ガスがあっという間に広がり、射撃場にいた人たちが窒息して倒れ、避難できなかったようだ」と述べた。
問題の射撃場は227.43平方メートル規模で、2階の出入り口を入ると射撃を待つ休憩室があり、右側に曲がれば5カ所の射撃場がある。
【釜山射撃場火災】出火の2分前にCCTVが停止、原因究明は難航(2)
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