１１日夕方、ソウル・孔徳洞（コンドクドン）の暁星（ヒョソン）本社。暁星戦略本部の買収合併（Ｍ＆Ａ）担当者が最高経営陣に「ハイニックス半導体報告書」を提出した。この報告書には、「どのような結果が出たとしても、特恵疑惑は鎮まらないだろう」という懸念と、「株主価値を重視しなくてはならない部分に対し不十分ではなかったか」という内容が盛り込まれた。

暁星経営陣はこの報告書を見て、今後の計画を激しく議論したという。結局経営陣はハイニックス買収を放棄することで意見がまとまった。

翌１２日に暁星は「ハイニックスの買収意向を撤回する」と正式に発表した。


暁星はハイニックス買収を検討した主な理由として、内外の専門家らのサポートを受けメモリー半導体産業の見通しとハイニックスの競争力について十分に検討した結果、競争力のある会社だったが買収に積極的に名乗りを上げる韓国企業がなかったためだと明らかにした。

買収資金についても、独自の資金と内外の財務投資者とコンソーシアム構成などを準備したと暁星は説明している。

年間７０００億ウォン（約５４４億円）に達する現金創出能力を基に、一部事業部と資産を売却し持ち株会社に転換することや、海外部門の上場などを検討したという。暁星が予備買収提案書提出期限の１６日を控え電撃的にハイニックス買収放棄を宣言したのは、買収をめぐる特恵疑惑だけでなく、最近になりオーナー一家の海外不動産取得や秘密資金蓄財疑惑などが起きたためともみられる。



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