仁川（インチョン）から北西に２０２キロメートル離れた大青島（テチョンド）は１０日昼、一時ざわめいた。しかし北朝鮮から最短距離にある島の住民らしくすぐに平穏を取り戻し仕事に戻った。この島から北東に４０キロメートル行くと北朝鮮の甕津（オンジン）半島だ。この日午前の砲声を何気なく聞き過ごした人も多かった。普段から軍部隊の訓練が多いためだ。大青島には海兵隊大青部隊をはじめ海軍と海洋警察が駐屯している。

民間人や韓国漁船の被害はなかった。朝から天気はくもり、波が高く、西海５島の海上の漁船は出漁が統制されたためだ。海洋警察は海軍から交戦の知らせを受けた直後、江華島（カンファド）近海と白翎島（ペクリョンド）南西海上で操業中だった漁船１０隻を安全海域に避難させた。

大青島と近くの小青島ではそれぞれ６０隻と２０隻の漁船が、春にはイカナゴとイワシ、秋にはオオノガイとムツの漁を行っている。この秋はとりわけ延坪島（ヨンピョンド）で主に取れていたワタリガニが集まっており、ここの漁船もワタリガニ漁の恩恵を受けていた。


大青島近くの漁船を巡視する甕津郡庁の漁業指導船の船員のパク・ソンマンさんは本紙記者の電話取材に、「漁民や漁船の被害はなく幸いだ」と話した。

しかしここの漁民は過去の延坪海戦の経験から、これから出漁統制が強化されることを懸念している。大青３里の業民は「ワタリガニ漁が盛況なときに事件が起きて心配だ」と話す。大青面事務所で観光業務を行うイ・ウンヘさんは、「最近伸びていた旅行客が冷え込むかと心配」とする。大青島には海釣りや海水浴場に訪れる観光客が年間１万５０００人訪れる。

西海５島海上に風浪注意報が出されたこの日は、大青島をはじめ、小青島、白翎島、延坪島など西海の島しょ地域と仁川港を結ぶ船もほとんど欠航した。



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