プリチャード韓米経済研究所（ＫＥＩ）所長（元米国務省対北朝鮮交渉担当大使）、スナイダーアジア財団韓米政策研究所長ら米国外交協会（ＣＦＲ）代表団が今月中旬、北朝鮮を訪問すると、複数の外交消息筋が４日伝えた。

政府当局者を含む関係者は「プリチャード所長の一行が１０月下旬に訪韓した際、韓国側の関係者らに訪朝の予定を伝えてきた」とし「敏感な時期での訪朝結果がボズワース米特別代表（北朝鮮政策担当）の北朝鮮訪問など朝米対話の行方に重大な影響を及ぼすと予想される」と述べた。

ある消息筋は「プリチャード所長はソウル訪問当時、『北朝鮮に対して過去の交渉パターンを繰り返さないという点をはっきりと示し、朝米関係の新しい突破口を見いだそうと思う』という考えを明らかにした」と伝えた。


プリチャード所長一行の訪朝目的は表面上では米国の韓半島政策に関する研究の一環で、報告書を作成するためだ。一行は米国政府との協議の下で訪朝方針を決め、朝米関係と核問題について北朝鮮の主要当局者らと面談する予定だと、消息筋は伝えた。

ＣＦＲの韓半島タスクフォース（ＴＦ）チームでは、ティレリ元在韓米軍司令官がプリチャード所長と共同チーム長を務めているが、今回の訪朝には同行しないという。

外交消息筋は「プリチャード所長と北朝鮮側要人との会談結果が米政府にそのまま伝えられるとみられる。北朝鮮側はボズワース特別代表の訪朝へ向かうステップとして活用できる」と話している。

プリチャード所長の一行は先月２７日、ソウルで韓国政府外交安保ラインの要人らと相次いで会い、対北朝鮮政策や韓米同盟に関する意見を交わした。

プリチャード所長の一行が会ったのは柳明桓（ユ・ミョンファン）外交通商部長官、玄仁沢（ヒョン・インテク）統一部長官、金泰栄（キム・テヨン）国防部長官、金星煥（キム・ソンファン）青瓦台（チョンワデ、大統領府）外交安保首席、魏聖洛（ウィ・ソンナク）韓半島平和交渉本部長など。一行はまた、ソウル国際フォーラム主催の非公開セミナーにも出席した。

プリチャード所長はクリントンおよびブッシュ政権当時、国家安全保障会議（ＮＳＣ）補佐官、国務省対北朝鮮交渉担当大使として北朝鮮政策に深く関与したが、０３年に対北朝鮮強硬論者との不和のため辞任した。