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南北首脳会談の場所・議題めぐり衝突の可能性も

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「南北(韓国・北朝鮮)当局が秘密裏に接触を行った」という説が、22日には「シンガポール首脳会談で準備接触を行った」という説にまで拡大された。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府当局者の数回にわたった否認にもかかわらず、南北首脳会談というビックイベントをめぐる観測は、より進んだ格好となっている。

2日前、北朝鮮の金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党統一戦線部長と李相得(イ・サンドゥク)議員が接触したというマスコミの報道に対し「事実でない」と強く否認した青瓦台と政府当局者はこの日「確認することができない」といった具合で避けた。


情況をまとめてみると、いかなる形でも南北間に「有意義な」接触があったという推論が可能だ。また結果がそれほど良くなかったことも推測できる。敏感な懸案の南北首脳会談に向けた双方の非公開接触が時差なくマスコミに公開されたという点からだ。

2000年と07年の2回にわたる首脳会談は、準備の段階で情報が漏れたことはなかった。いったん韓国側からは首脳会談の準備を扱えるポストの責任ある当局者が接触に臨んではいないとみられる。政府当局者は「金養建部長が出たなら、政府からも閣僚級が臨んだはずだが、玄仁沢(ヒョン・インテク)統一部長官はソウルにいた。柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官も大統領の海外歴訪に隨行中だった」とした。

元世勲(ウォン・セフン)国家情報院長が取りあげられているが、青瓦台当局者は「政府当局者ではなく、ほかのラインのようだ」とした。このため李明博(イ・ミョンバク)大統領から任務を委ねられる民間人、特に企業家や元高官である可能性も指摘される。2000年の首脳会談時も、その2年前に大規模な牛の提供や金剛山(クムガンサン)観光事業などといった現代(ヒョンデ)グループの地ならしや水面下の作業があった。

協議した内容について、ひとまず取りあげられるのは首脳会談の場所の問題だ。金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長は2000年、平壌(ピョンヤン)首脳会談時の南北共同宣言で「適切な時期にソウルを訪問する」と約束した。しかし7年後、当時の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領との出会いも北朝鮮・平壌(ピョンヤン)で実現した。

李明博大統領は事情が異なる。前政権と差別化した「原則ある北朝鮮へのアプローチ」を公言してきた状況で、再び北朝鮮での会談開催を受け入れるのは困る。しかし北朝鮮は金委員長の警護問題などを掲げ「平壌開催」を固守、合意に至らなかった可能性がある。議題に関連し衝突したかもしれない。李明博政権は最近、高位級会談を開催するなら核問題を主要議題にすべきだという点を明言してきた。

しかし核問題は朝米間の懸案だと主張してきた北朝鮮としては負担を感じたかもしれない。北朝鮮が求める経済支援が障害物となった公算もある。しかし「接触でこうしたレベルの協議が行われたかは疑問視される」という見方も、北朝鮮専門家の間に広がる。議題と場所の問題を扱う程度ならば、最高指導者の意中をもとに数回接触を行わなければいけないからだ。

2000年の春、当時の朴智元(パク・ジウォン)文化部長官と宋虎景(ソン・ホギョン)アジア太平洋平和委員会副委員長はシンガポールなどで3回接触し、合意書に署名した。こうした脈絡から今回の場合「打診のレベル」の話が交わされただろうという見方も出ている。



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