電気自動車時代が近づいている。投資家らがこれを見逃すわけはない。世界の自動車メーカーは来年以降電気と化石燃料を同時に使うプラグイン・ハイブリッドカー、１００％電気で動く電気自動車などを本格的に発売する計画だ。大宇（デウ）証券のイ・ウンジュ研究員は、「内燃機関に既得権を持つ自動車メーカーがこれまでためらってきたのは事実。しかし各国が電気自動車育成策を掲げると、先月のフランクフルトモーターショーでは先を争って電気自動車を出品するなど、自動車メーカーの姿勢も変わりつつある」と話す。

そこで「投資の鬼才」らは一足早く動いた。バークシャー・ハサウェイのワーレン・バフェット会長は昨年、中国の電気自動車メーカーＢＹＤの株式１１％を取得した。その後同社の株価は急騰し、創業オーナーは中国一の富豪に浮上した。

国内の証券会社もリポートを次々と出し、期待株探しに乗り出している。ＬＧ化学、三星（サムスン）ＳＤＩ、ＳＫエネルギーなど二次電池関連メーカが代表的な電気自動車関連株に挙げられる。ＬＳグループの主要系列会社も高電圧ケーブルなど電気自動車使われる主要部品を生産しており注目を集めている。電力使用量が増えれば韓国電力の営業利益も大きく増加するとの分析も出ている。三星物産は来年から自社のアパート団地に電気自動車充電施設を導入すると明らかにしている。


しかしまだ変数は多い。あまり先走るのは禁物だとの指摘もある。現在電気自動車用のバッテリー価格は１０００万ウォン（約７７６万円）を超える。このため価格を引き下げなければ普及は容易ではないとの見通しが出ている。韓国投資証券のソ・ソンムン研究員は、「原油価格がどれだけ上がるか、各国の燃費・環境規制がどれだけ厳しく維持されるかも大きな変数になる」としている。

玉石の見分けも必要だ。ＨＭＣ投資証券のキム・ヨンウ研究員は、「技術参入障壁がそれほど高くない上、一部メーカーの場合、保有する技術が自動車用に適合するか証明されていない」と話している。



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