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人口8万7千人の小国から大統領を韓国に招いた背景は…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



13日に仁川(インチョン)空港を通じてある外国大統領が訪韓した。専用機に乗ってやって来る他の国の首脳と違い、彼は一般の乗客とともにエールフランスの定期便に乗って来た。空港での別途の儀典行事もなかった。大統領と随行員など訪韓したのは合わせて8人で、訪韓した各国首脳のうち最も身軽な規模だった。3日間の日程で韓国を公式実務訪問したセーシェルのミッシェル大統領がその主人公だ。訪韓中には李明博(イ・ミョンバク)大統領との会談も予定されている。またセーシェルの首都ビクトリア市と大田(テジョン)市の姉妹都市提携も結ぶ。

セーシェルはアフリカ南東部の小国だ。人口は8万7000人でアフリカでは最も少ない。国土は155の島で構成されているが、すべて合わせても面積は巨済島(コジェド)よりやや広い455平方キロメートルにすぎない。こんな小さな国の大統領を招いた背景はなにか。もしや石油や鉱物資源が豊富なのか。外交通商部当局者は「資源外交とは直接関係はない」と話す。国土は狭いが領海は広く、海底資源が埋蔵されている可能性はあるが、まともな探査がされておらず、埋蔵の事実が確認された資源はないという。小さな国ゆえに韓国との貿易量もわずかだ。


外交当局者は、「直接的な利害関係を考えるよりも、外交の幅を多角化するという次元で理解してほしい」と招請の背景を説明した。また、「国連をはじめとする外交舞台に出れば、人口10億を超える中国・インドも、人口8万人のセーシェルも同じ1票を持つ」とも話した。実際にセーシェルが国際舞台で韓国を支援したケースがある。2007年の麗水(ヨス)世界博覧会招致競争で積極的に麗水を支持したのだ。今回のミッシェル大統領の訪韓も、当時韓国政府が招請の考えを明らかにしてから2年ぶりに約束を守るという次元だという。非同盟中立路線を堅持しているセーシェルは、現在中国と最も関係が緊密だ。2007年には胡錦涛中国国家主席がアフリカ歴訪の際にセーシェルを訪問し話題となった。

セーシェルは韓国にはあまり知られていないが、英国のサッカースターのベッカムが今年結婚10周年記念旅行に訪れるほど欧州人には高級リゾートとして有名だ。観光とマグロ漁などの水産業が主な産業だ。昨年の1人当たり国内総生産(GDP)は1万131ドルで、アフリカでは最も所得が高い“先進国”だ。





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