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韓国料理のグローバル化に向け韓国文化から伝えるべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



「トッポッキ(もち炒め)に140億ウォン(約11億円)をも投資するからといって韓国料理のグローバル化に成功できるだろうか」--。

ソウル大・人類学科の金光億(キム・クァンオク)教授は政府が主導する韓国料理のグローバル化について、「議論のレベルが初歩的」と苦言を呈した。12-14日、ソウル大・比較文化研究所が開くシンポジウム「グローバル化時代の中国・東アジアの料理文化」を控えている同氏に会った。


6年前からソウル大で「食べ物の人類学」を講義してきた同氏は「食べ物は一国の文化が伝播される過程に溶け込まれた形で紹介されるべきだ。栄養や味の優秀性を掲げるからといってアピールしない」と強調した。同シンポジウムには米ハーバード大のマイケル・ハーツフェルド教授、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のイェン・ユンシアン教授など世界的な人類学者らおよそ20人が出席する。

次は金教授との一問一答をまとめたもの。

--韓国料理のグローバル化に向けた政府と料理業界の動きが活発化しているが。

「騒々しすぎて呆れてしまうほどだ。食べ物への考察がないからだと思う。1960年代後半から世界市場を目指した和食の場合、日本という国が西洋に広く知らされることによって、自然に食べ物もグローバル化されてきた。韓国は韓国自体より食べ物だけグローバル化させようとしている」。

--韓国の文化を先に知らせるべきだということか。

「そうだ。韓国を楽しむことができてこそ、料理に関する話も楽しめる。フランスや日本の料理が人気を博すのは、その国の文化を知りたがり、憧れる気持ちがあるからだ。西洋では韓国をきちんと知っている人がほぼいない。こうした状態でトッポッキに予算ばかり注ぎ込むのはナンセンスだ」。

--具体的な問題点といえば。

「料理に対し、栄養学や条理法を中心に接近しすぎている。料理は薬ではない。料理にはその国の歴史、文化、象徴、芸術が溶け込まれている。ところが、こうした文化についての理解を国民に与えないまま“辛味が人気を呼ぶ”と都合よく料理を考えている」。

--料理に対し、各自のストーリーを開発すべきだということか。

「違う。そうすれば今度はストーリーづくりで大騒ぎとなる。“料理のストーリーづくり大会”を開き、料理ごとに無理に物語をつけようとするだろう。料理を食べる方式にはその国の文化的な習性が表れるから、無理に物語を作る必要はない」。

--料理に示された「文化的習性」とは具体的に何か。

「例えば料理の変化は文化の変化をもたらす。家族全員が揃ってキムジャン(冬季に備えた大量のキムチ漬け)をしていたころを思い出してほしい。当時は女性の家族構成員の間に、上下関係があった。一番上の序列の女性が、近所や一家のキムチ漬けを指揮したからだ。キムジャンがしなくなってから、姑の権威も大きく弱まった。また弁当が給食に入れかわり、女性は台所から解放された。最近、昼間に高級レストランに行ってみると、顧客の大半が女性だ。女性はもはや料理の生産者から料理消費の主体に変わりつつある」。

--料理文化に対する見識はどう育てるべきか。

「料理に対する談論が変わらねばならない。料理が他国に紹介され、現地化する複雑な過程を人類学的に省察してみるべきだ。そして、他国の事例と比べてみる比較研究も重要だ」。



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