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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長(67)の三男、金ジョンウン氏(25)が党組織関連部署の幹部として在籍していると政府当局が把握した内容は、平壌の権力核心部で後継教育が相当に進んでいることを示す。北朝鮮の体制で組織事業は人事などを思いのままにする核心中の核心と見なされているためだ。金委員長が労働党中央委員会の組織担当秘書を兼任しているという言葉があるほどだ。この席にジョンウン氏を据え帝王学を教えているという話だ。
これまで金ジョンウン氏の経歴と関連しては、「国防委員会指導員」を務めていたという未確認情報と推測の報道が多かった。韓国政府の関係当局が金ジョンウン氏の現在の肩書きなどと関連した具体的内容を確認したのは今回が初めてだ。後継者として内定する段階を過ぎ、公式化する作業が行われている傍証でもある。「英明な金ジョンウン大将同志」という呼称とともに、金委員長が1974年に後継者に内定して以来使ってきた「親愛なる」という修飾語も使われ始めた。資料を入手した国会外交通商委員会の尹相炫(ユン・サンヒョン)議員は、「称賛歌謡の普及など、金ジョンウン氏に対する宣伝教育も行われていると確認された」と明らかにした。
こうした状況は他のルートを通じても確認された。8月に金日成(キム・イルソン)主席の生家である万景台(マンギョンデ)を訪問した韓国の民間団体関係者は、北朝鮮の案内員が金ジョンウン氏について「将軍様(金委員長)の風貌を最も受け継いだ方」と説明したと伝えた。また統一部は最近亡命してきた脱北者から、北朝鮮当局が講師と第3放送(有線放送)を活用して「金ジョンウンという方は将軍様の後継者になるだろう」という教養事業を最末端の人民班単位にまで終えたという証言を確保した。
世宗(セジョン)研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)首席研究委員は、「元山(ウォンサン)で台湾人訪朝客が撮影した9月18日付の壁新聞で金ジョンウン氏の名前が赤い字で書かれていることがわかった。これはジョンウン氏がすでに後継の地位を相当に確保したことを意味する」と話す。金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が先月10日に後継問題について「現時点で論議されていない」と述べたのは過度な浮上を防ごうとする目くらましにすぎないという話だ。
一部では労働党専門部署にこれまでなかった副局長クラスの職制が新設されたり、金ジョンウン氏が軍部内の党事業の責任を持っている可能性も出ている。国家安保戦略研究所のイ・ギドン責任研究員は、「金ジョンウン氏は4月に改正された憲法で新たに登場した先軍思想を継承すべき後継者。軍内の党関連業務に責任を持つ総政治局で組織担当副局長として勤務する公算が大きい」とする。関係当局が「党組織指導部」などに限定せず、組織関連部署だと遠回しな表現をしているのもこうした理由からだと分析している。
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