「イタリアの農村地域でしたが人口1万人に図書館が1つです。家から10分の距離に図書館がありました」--。
研修のためヨーロッパの図書館を視察してきたチョンドク図書館資料奉仕課イ・ソンヒ係長の言葉だ。国内公共図書館の事情を知れば、彼の言葉に表れた思いを理解できる。昨年末現在、我が国の公共図書館数は600余。人口で計算すれば約8万人に1つだ。これは最近10余年の間、大きく向上したことだが、ほかの先進国と比べるにはとんでもない水準だ。一例として、近くの日本は人口4万人余に1つずつ、全国に3000を超える公共図書館がある。ヨーロッパのドイツ・スペインなどは人口8000人当たり1つだ。
公共図書館の長で数も主要国家と格差が大きい。韓国は全国の公共図書館をすべて合わせて6000万冊にならない。日本は3億5000万冊を超える。人口比に換算すれば韓国は1人当たり1冊ちょっと過ぎる程度だ。日本、米国はその2倍以上の1人当たり2.8冊だ。経済力では世界10位圏の韓国だが、文化インフラの基礎である公共図書館規模はこのように大きく立ち遅れている。
昨年、政府が「図書館発展総合計画」を発表したのもこうした現実から出発した。この計画の第一核心課題は今後の5年間、全国に300の公共図書館を新たに作ることだ。現在、600余の公共図書館を2013年まで900に増やすという目標だ。公共図書館の蔵書も2013年まで8000万冊に増やす計画だ。このようになれば図書館は人口5万人に1人、蔵書は1人当たり1.6冊だ。ひとまず基本的な規模としては経済協力開発機構(OECD)国家水準に追いつくことになるわけだ。
このような公共図書館だけではなく「小規模図書館」を増やす事業も進行中だ。公共公立図書館の場合、該当の地域人口がどれだけ少なくても面積は264平方メートル(約80坪)以上、基本蔵書は3000冊以上と規定されている。これより小さな規模はよく「文庫」と呼んできたものと、現在は関連法規と政策にその名称を「小規模図書館」と定めている。小規模図書館は33平方メートル(約10坪)以上の面積に本1000冊以上なら可能だ。
政府は2023年まで全国3500の邑・面・洞ごとに小規模図書館を置く構想を持っている。「家から10分の距離」で図書館を利用できるようにするというのだ。図書館がこうして増えれば図書館間の協力がもっと有用になってくる。例えば近い図書館どうし蔵書を共同運用すれば比較的小規模図書館の利用者も活用できる資料の幅が広くなる。このような図書館間の協力などのために昨年改定された図書館法は、地域別で代表図書館を決めることとしている。全国16カ市・道のうちまだ釜山(プサン)・仁川(インチョン)・大田(テジョン)・済州(チェジュ)地域しか代表図書館が決まっていない。ソウルの場合、現在、工事が進行中の新しい市役所建物が完工されれば旧庁舍(写真)が代表図書館になる見通しだ。
研修のためヨーロッパの図書館を視察してきたチョンドク図書館資料奉仕課イ・ソンヒ係長の言葉だ。国内公共図書館の事情を知れば、彼の言葉に表れた思いを理解できる。昨年末現在、我が国の公共図書館数は600余。人口で計算すれば約8万人に1つだ。これは最近10余年の間、大きく向上したことだが、ほかの先進国と比べるにはとんでもない水準だ。一例として、近くの日本は人口4万人余に1つずつ、全国に3000を超える公共図書館がある。ヨーロッパのドイツ・スペインなどは人口8000人当たり1つだ。
公共図書館の長で数も主要国家と格差が大きい。韓国は全国の公共図書館をすべて合わせて6000万冊にならない。日本は3億5000万冊を超える。人口比に換算すれば韓国は1人当たり1冊ちょっと過ぎる程度だ。日本、米国はその2倍以上の1人当たり2.8冊だ。経済力では世界10位圏の韓国だが、文化インフラの基礎である公共図書館規模はこのように大きく立ち遅れている。
昨年、政府が「図書館発展総合計画」を発表したのもこうした現実から出発した。この計画の第一核心課題は今後の5年間、全国に300の公共図書館を新たに作ることだ。現在、600余の公共図書館を2013年まで900に増やすという目標だ。公共図書館の蔵書も2013年まで8000万冊に増やす計画だ。このようになれば図書館は人口5万人に1人、蔵書は1人当たり1.6冊だ。ひとまず基本的な規模としては経済協力開発機構(OECD)国家水準に追いつくことになるわけだ。
このような公共図書館だけではなく「小規模図書館」を増やす事業も進行中だ。公共公立図書館の場合、該当の地域人口がどれだけ少なくても面積は264平方メートル(約80坪)以上、基本蔵書は3000冊以上と規定されている。これより小さな規模はよく「文庫」と呼んできたものと、現在は関連法規と政策にその名称を「小規模図書館」と定めている。小規模図書館は33平方メートル(約10坪)以上の面積に本1000冊以上なら可能だ。
政府は2023年まで全国3500の邑・面・洞ごとに小規模図書館を置く構想を持っている。「家から10分の距離」で図書館を利用できるようにするというのだ。図書館がこうして増えれば図書館間の協力がもっと有用になってくる。例えば近い図書館どうし蔵書を共同運用すれば比較的小規模図書館の利用者も活用できる資料の幅が広くなる。このような図書館間の協力などのために昨年改定された図書館法は、地域別で代表図書館を決めることとしている。全国16カ市・道のうちまだ釜山(プサン)・仁川(インチョン)・大田(テジョン)・済州(チェジュ)地域しか代表図書館が決まっていない。ソウルの場合、現在、工事が進行中の新しい市役所建物が完工されれば旧庁舍(写真)が代表図書館になる見通しだ。
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