いま日本外交の話題は「クール・ジャパン」だ。これは漫画、アニメ、ゲーム、ファッションなどに代表される日本の大衆文化を通じて世界に国家ブランドを広め、これを経済的利益につなげようという日本の２１世紀国家戦略を指す。このため日本政府は日本の大衆文化の“キュートパワー”を伝える任務を担う「カワイイ大使」を任命し、日本国内だけでなく、各国で開かれる漫画やアニメ関連イベントを積極支援している。日本の大衆文化が熱狂的なファンを中心とした“オタク文化”から、国を代表する商品に変貌することになった力はなんだろうか。「クール・ジャパン」の現場を紹介する。

日本はいま「カワイイ」という単語に日本文化の未来を賭けている。日本の大衆文化が持つ「かわいらしさのパワー」を全世界に広めようというものだ。武士道「サムライジャパン」の変身だ。


ケース１．まん丸でかわいらしい漫画のキャラクター「ドラえもん」が昨年、日本外務省が選定する「アニメ文化大使」になった。

ケース２．今年初めに１０～２０代の女性に人気が高いファッショニスタ３人が日本のファッションの魅力を伝える「カワイイ大使」になった。カワイイ大使に選ばれた女性３人はそれぞれ日本の女子高生のかわいい制服ファッション、華麗なフリルのついたロリータルック、１０代の原宿ファッションを象徴する人物だ。

ケース３．公共放送のＮＨＫもカワイイブームに賛同した。毎週土曜日午後１１時３０分から「東京カワイイＴＶ」で日本女性の「かわいいファッション」を紹介している。

◆キュートパワーで世界をつかむ＝２４日に東京の外務省で会ったカワイイ大使の藤岡静香さん。「制服コーディネーションの魔術師」と呼ばれる。ある制服ブランドのコーディネーションアドバイザーとして名声を得てカワイイ大使に任命された。彼女の役割は日本の女子学生の制服ファッションを世界に広めること。今年の春にタイを訪問しタイの女子学生に、制服に個性を持たせて着る方法を伝えた。「アジアは共通的に制服文化を持っているため、制服を通じた交流も可能だということを実感した」と言う。ロリータルックを代表する青木美沙子さんと、原宿スタイルの木村優さんもそれぞれ７月にフランスで行われた「ジャパンエキスポ」と、現在韓国で行われている「仁川世界都市祝典」などに参加し、日本のファッションの尖兵役を務めている。



クール・ジャパンの現場行く①　日本の大衆文化伝令使「カワイイ大使」（２）


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