８月２３日に世界陸上ベルリン大会が閉幕し、次期大会の２０１１年大邱大会のカウントダウンが始まった。

ジャマイカのボルト選手が風を裂く稲妻のように１００メートル決勝点を通過した瞬間に掲示板に刻まれた９秒５８。だれもが目を疑いベルリンスタジアムは歓声の渦に変わった。女子１万メートル決勝。先頭からトラック１周分遅れた日本の佐伯由香里にも拍手が贈られた。

人間の限界に挑戦し最善を尽くす陸上の魔力が、少なくともその瞬間だけは推し量れない感動で観衆に響き渡った。競技も興奮満点だったが、競技の流れを知り、選手と呼吸できるベルリン市民の高水準の観覧エチケットもやはりうらやましさを超え新鮮な衝撃だった。


自由奔放でありながらも乱れない市民意識。特に自国選手だけでなく他国の選手のプレーにも深い関心を示す姿には美しさまで感じた。

これからは韓国、大邱だ。われわれは２０１１年８月２７日から大邱スタジアムでこうした感動のドラマを生み出すために今から始めなければならない。夏季オリンピック、ワールドカップと合わせ世界３大スポーツイベントで、６５億人がテレビを通じて見守る世界陸上選手権大会の開催国としての面貌を見せなくてはならない。

その面貌は優秀な陸上競技力と完璧な大会運営、そして国民の参加と成熟した観戦マナーが交わるときに初めて光を放つことができるだろう。

われわれには十分な能力がある。ソウルオリンピックでは短い準備期間でも１２個の金メダルで世界４位を達成し、２００２年のサッカー・ワールドカップではベスト４神話を創出したではないか。われわれに不可能はない。

大会準備は組織委員会で緻密に進めている。ただ競技の問題では陸上関係者に一肌脱いでもらわなければならない。韓国の陸上は先月のベルリン大会で惨敗して帰ってきた。大会を招致してから２年が過ぎたが、ベルリン大会の成績表はあまりに大きな衝撃だった。多成績も成績だが、韓国陸上が敗北主義に陥っており、それでも反省の代わりに互いにあら探しに没頭する印象を与えるなら、これは大邱大会のためだけでなく、韓国陸上の将来のためにもとても不幸なことだ。大韓陸上競技連盟と陸上関係者らにあえて苦言を呈す。韓国陸上の現住所について冷静な自己反省と、これまでみずから不足していた点について懺悔を行い、骨を削る覚悟で選手育成に奮発してくれることを切に願う。選手らも国家感と責任意識を持って最善を尽くすことを求める。

大会組織委員会は多様な仮想シナリオをもって緻密な大会運営のため遅滞なく準備をしている。２０１１年の世界陸上選手権大邱大会は開催都市の大邱はもちろん、「コリア」という国家ブランド価値を向上させる絶好の機会だ。こうするためにはなによりも、全国民の情熱的な参加と声援が必要だ。招致の際に見せた国民の情熱と愛情で陸上に対する関心が高まれば、大会を成功させられるだろう。





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