浦項中城里の新羅碑 |
キム某さん(47、浦項市興海邑)は今年5月道路建設の現場で平たい石をひとつを見つけた。重さだけでも115キロ。花壇に置きたかったが、石が大きすぎるうえ、重かった。
キムさんはためらった後、後輩と2人で辛うじて庭に運んだ。雨で洗われた前面を拭く瞬間、漢字の碑文が現れた。キムさんは普通の石ではないと直感し、浦項市(ポハンシ)に申告した。碑石は直ちに国立慶州(キョンジュ)文化財研究所に運ばれ、保存処理の手続きを踏んだ。国立慶州文化財研究所は4カ月後の9月3日、この石を「浦項中城里(チュンソンリ)の新羅(シンラ)碑」と名付け、中間研究結果を発表した。
この碑石は、新羅(B.C.57-A.D.935)時代の第22代王・智證(ジズン)王の2年(辛巳、501年)に設けられた、現存する最古の新羅時代の碑だということだ。503年に設けられた「迎日冷水里(ヨンイル・ネンスリ)新羅碑」が国宝・第264号に指定されていることから、今回の中城里新羅碑も国宝級遺物に確認されたわけだ。
中城里新羅碑の文化財としての価値が認められるにつれ、その遺物を発見したキムさんに与えられる礼遇に関心が集められている。キムさんは今年6月に浦項市長から表彰を受けた。国宝級の遺物を守った功労が認められたのだ。同氏の知人らはすでに「人生が変わる」「ロトに当選したのも同然」とし、賞金がどのくらいになるかに注目している。
浦項市は現在、発見者のキムさんを報奨するための手続きを取っている。文化財保護法の第61条は「文化財の発見者や習得者、発見された土地やビルなどの所有者に褒賞金を支給する」と定めている。浦項市の学芸研究家キム・ジンギュさん(43)は「発見された遺物が誰のものかを確認し、慶州文化財研究所の予備評価を経た後、文化財庁の文化財委員らが最終的に評価することになる」と説明した。
評価は金額で示される。発見者はこの評価金額に基づく報奨金を受領する。発見者と所有者が異なる場合、半分ずつ受けることになる。文化財庁・発掘制度科のユ・ウンシクさんは「遺物の発見に関連して、年40-50件の報奨が行われている」とした。
2000年以降、報奨の最高額は、02年4月に全羅北道群山市飛雁島(チョンラブクド・クンサンシ・ビアンド)沖で見つかった高麗青磁243点であり、計7460万ウォン(約560万円)の評価に基づき、これを発見した漁夫はその半分を報奨金として受領している。20年前の88年に発見された「蔚珍鳳坪(ウルジン・ボンピョン)新羅碑」(国宝第242号)は当時の発見者に500万ウォンの報奨金が支給された。
運が良ければ報奨金以外に、褒賞金も受けられる。発見した遺物をもとに発掘などを通じ、より多くの遺物が追加で見つかる場合だ。この場合の褒賞金は最大1億ウォンまでとなる。浦項中城里新羅碑に続き、慶州では9月2日、住宅街の水道周辺から新羅時代の第30代王・文武(ムンム)王陵碑の上段部分が約20年ぶりに再発見された。石に刻み込まれた漢字を見た水道検針員が家主と相談し、慶州市に申告したのだ。慶州市は報奨の手続きに備え、水道検針員と主人を共同の発見者として記した。
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