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MB「北、経済協力受けながら核問題では時間稼ぎ、核の既定事実化狙う」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
李明博(イ・ミョンバク)大統領の北朝鮮政策のポイントは「北朝鮮の真正性」だ。

金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の言葉ではなく、行動を見て、政策の方向やレベルを決めるということだ。こうした考え方は16日のマスコミとのインタビューでも示された。李大統領は「北朝鮮は、現在としては、核を断念するという真正性や兆しを見せずにいる」とした。今年5月に北朝鮮が2回目の核実験に踏み切ったことに対し、韓国民と国際社会の不信が残っている状況で、いくつかの枝葉の柔軟対応だけでうやむやにするのはできないという意志を示したわけだ。

李大統領が「(対北制裁による)危機感から、これを脱するため韓米日3カ国に対し、多少の柔軟政策を取っている」と強調したのは「北朝鮮の変化が戦術的なレベルにすぎない」という判断によるものと解釈できる。李大統領は今年8月15日(独立記念日)の祝辞で触れた核廃絶への強力な意志も改めて示した。


「北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議の関係諸国が一致協力し、北朝鮮の核廃絶に努めなければならない」というコメントは、今後、南北(韓国・北朝鮮)関係はもちろん、米日両国との対北政策連携でも核問題が柱になることを予告する。こうした認識はすでに北朝鮮当局にも伝えられたというのが政府当局者の説明だ。

先月、北朝鮮弔問団と会談した際「米国とは核問題を協議し、韓国とは経済協力問題だけ扱おうとするならば誤算だ。これを金委員長にも必ず説明してほしい」という趣旨のメッセージが、金己男(キム・キナム)朝鮮労働党書記に伝えられたということだ。李大統領が会見で「北朝鮮は今でも、経済協力を受けながら核問題については時間を稼ぎ、既定事実化しようとしているようだ」と指摘したのも同じ脈絡だ。

やや強い語調の言及の背景には、北核問題をめぐる韓米日など国際社会の連携がいつになく強固だという政府内外の認識がある。最近北朝鮮が高濃縮ウラン(HEU)核開発計画の保有に触れ、韓国の対北強硬姿勢に反発する状況で、朝米交渉の動きも出ている。こうした状況にもかかわらず対北アプローチの固守に問題がないという結論を下したとみられる。李大統領は「かつても国連を通じ多くの制裁が取られたが、今回のものが最も強力で、また、実践に移されている」と述べた。

政府当局者は李大統領のこうした言及が、今後の南北関係で主導権を握れるという自信から出たものと分析する。また北朝鮮に対し、具体的かつ進展した措置を見せるよう求める意味も盛り込まれているとしている。不当に拘束された開城工業団地の労働者や拿捕(だほ)された韓国漁船を解放しながら自賛するのを、北朝鮮の態度変化に受けとめることはできないということだ。

政府が公式の謝罪を求めた臨津江(イムジンガン)ダム無断放流事件について、今後、北朝鮮がどのような出方をするかが北朝鮮の真正性を判断する試金石になるものとみられる。ある主要当局者は「開城工団の賃金を4倍引き上げることや土地使用料5億ドル(約460億円)を求めていた北朝鮮が最近5%の賃上げに下方修正したのは、一貫性と原則を守る韓国政府の対北政策のため」と話した。結局、金委員長が核廃絶への意志などを示す「真正性」ある決断を下さない限り、李大統領の対北アプローチに変化をもたらしにくいとみられる。



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