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新聞・放送・通信融合時代を迎え、メディアの未来はどう描かれるだろうか。メディア企業はどのような戦略を立てなければならないか。グローバルメディア企業を育成するための政策方向は何か。韓国言論学会キム・ジョンギ会長(漢陽大教授)と日本マス・コミュニケーション学会濱田純一会長(東京大学総長)がこのようなテーマで12日、対談をした。濱田総長はこの日「経済危機とマスコミ報道」というテーマで梨花女子大学で行われた第15回韓日国際シンポジウムに出席するために訪韓した。
進行=キム・テクファン中央日報メディアラボ所長
--若い層の離脱と経済不況による広告収入減少で伝統メディアである新聞と放送が生存危機に処しているが。
◆濱田純一会長=若い層が新聞を読まないことは深刻な問題だ。これに対する処方はとても難しい。まず幼いころから新聞と接する機会を作ることが重要だ。若い層の需要を新聞が待つのではなく社会と若い層に新聞の大切さを強調することも重要だ。日本の場合、地方経済が虚弱し、地方新聞・放送の経営状態が悪くなっている。したがってある程度の統合と集中が必要だ。
◆キム・ジョンギ会長=新聞読者の中で若い層の離脱は世界的状況だ。印刷媒体よりは映像媒体、硬い情報よりは柔らかな情報と娯楽的な情報を好むからだ。若い層を含んだ受容者のメディア利用行動変化を科学的に研究しなければならない。また新しい広告市場開拓のための努力が必要だ。メディア広告に対する政府規制は緩和する方向に行かなければならない。カギは媒体信頼度を高めることだ。
--米国とイギリスはすでに1990年代に自国メディア企業のグローバル化のために関連法を改正した。しかし日本は昨年、韓国は今年、制限的にメディア関連法を改正した。これに対する評価は。
◆濱田=日本の政策はまだグローバルメディア企業を育成するまで進めなかったと思う。保護主義的で、国内市場に閉じこめられている傾向がある。新聞社は基本的に株式市場を通じて公開されていない。昨年の放送法改正は国際競争力を高めるまでには至らなかった。ソニーのようなメディアコンテンツ企業はグローバル化しているが、伝統的なメディア産業は相変らず国内環境に安住しようとする実情だ。
◆キム=韓国の場合、新聞と放送兼営、複数のケーブル放送総合編成チャンネル、資本力ある企業の報道機関運営参加などの許容でメディア産業構造を変化させるきっかけができた。現在のような地上波の放送市場独占は持続できないだろう。新しいメディア技術の発展にそっぽを向いてはいけないという点で今度メディア関連法改訂の意義を見出すことができると思う。
--韓国は80年新軍部による新聞・放送兼営禁止の足かせがようやく解け始めた。日本の状況はどうなのか。
◆濱田=日本では新聞と放送の交差所有が制限的に認められている。3事業支配(新聞・テレビ放送、ラジオのうち2事業だけ可能)と複数の地上波放送局所有が禁止されている。こんなフレームは変わらないものと思うが、次第に規制緩和している。地方紙・放送が財政的に非常に脆弱しているだけに所有構造に対する規制緩和が必要だ。新聞と放送の兼営を超えてマルチ経営に進まなければならない。
--デジタル革命で新聞・放送・通信が融合する「メディアビッグバン」時代を迎えている。メディアの未来はどう描かれようか。
◆濱田=インターネットが土台となるだろう。新聞と放送、そのほかの新しいメディアがインターネットシェア競争をしないかと思う。放送と新聞がインターネットメディアを通じて近付きやすく、魅力的な内容を提供するのが重要だ。ニューヨークタイムスのインターネットサービスがとてもおもしろい。従来の紙面のスタイルを維持しながらリンクが可能だ。情報の速度、一覧性、リンクが重要な点だと思う。
◆キム=メディアの力強い影響力は未来にも維持されるとか強化されるだろう。同時に消費者親和的サービスと利用者主のメディア形態がもっと強まるだろう。収容者との疎通がより重要になった。メディアは技術側面で終着駅なしにずっと発展するだろう。
メディアビッグバン時代」未来戦略とは何か(2)
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