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【社説】金融危機1年、危機をチャンスに変えよう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 グローバル金融危機を触発させた米国の投資金融会社リーマン・ブラザースの破たんから1年が過ぎた。 世界金融の本山である米国で始まった金融危機はすぐに全世界に広がり、100年ぶりに一度といわれる経済危機を招いた。 国際金融市場が冷え込み、世界的なクレジットクランチ(信用収縮)が生じ、世界経済は深い沼に落ちた。 韓国も米国発金融危機の衝撃を避けられなかった。 世界的なクレジットクランチによる深刻な外貨不足事態は97年の通貨危機が再現されるという懸念を呼び、世界経済沈滞による景気悪化は成長率をマイナスに落とした。

しかしすでに11年前に危機を克服した経験を持つ韓国経済は達磨のようにまた立ち上がっている。 金融危機初期には主要国との通貨スワップ協定締結など速やかな外貨需給対策を通してクレジットクランチを解決し、その後の景気沈滞は迅速かつ果敢な財政支出の拡大で対応した。 金融機関と企業のリストラ努力も比較的速いペースで組織的に進んだと評価できる。 底まで落ちた各種経済指標が一斉に回復に転じて、国民も自信を取り戻している。 いま韓国は金融危機からの回復が世界で最も速い国の一つに挙げられている。

ただし、まだ危機から完全に抜け出したとは言えない。 経済成長率をはじめとする経済指標が好転したとはいえ、依然として昨年の水準を下回っているからだ。 したがって短期的には景気回復に力を注ぎながら経済体質を強化していかなければならない。 何よりもまだマイナス状態を抜け出していない成長率を潜在成長率水準まで安定的に押し上げることが急がれる。 成長率の回復こそが危機克服の最終的な目標だ。 そのためには景気浮揚策を維持しながら、規制緩和のような画期的な投資誘引策を並行する必要がある。 企業投資の回復なしに成長率を安定的に高めることはできない。


長期的には危機対応能力を強化し、新しい成長動力を見いださなければならない。 今回のグローバル金融危機は韓国経済が予期できない外部の衝撃にどれほど脆弱かを如実に表した。 今後、金融システムと外国為替制度を整備し、改革を通して強靭な経済体質を整えていかなければならない理由だ。 また今回のグローバル金融危機は、危機をうまく克服すればむしろチャンスになるという点を見せてくれた。 世界的な景気沈滞の中でも韓国の看板大企業は積極的にシェアを伸ばし、新たな飛躍の基礎を固めている。 競争力のある新産業を持続的に育成できれば、韓国経済は今後どんな危機でも乗り越えられるはずだ。



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