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韓国、出口戦略の国際協調を主張…「早期緊縮」の声も沈静化か

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
主要20カ国・地域(G20)の財相と中央銀行総裁が5日、経済回復が確かなものになる時まで拡張的金融・財政政策を維持することで合意した。特に金利引き上げや財政緊縮のような「出口戦略」の施行は時期尚早という認識で一致した。また出口戦略を進める時は国際協調を通じて行うことにした。

こうしたことから世界経済が回復の兆しを見せつつもドイツやフランスなどを中心に提起されてきた出口戦略の早期施行論はひとまず水面下に潜ることになった。1930年代の大恐慌と90年代の日本の景気不況の際に性急な出口戦略が経済をより沈滞に落とし入れたという点と、依然として世界経済の不確実性が多いという判断によるものだ。豪州のタナー予算行政相は、「100メートルを全力疾走してきたが、ゴールしてみたらマラソンをしている状況だ」と述べた。

G20財相会議の結論により韓国の出口戦略も大まかな青写真が描けるようになった。まず出口戦略施行の時点は来年に遅らせる見通しだ。なにより韓国政府が先導して出口戦略の国際協調を主張してきたためだ。企画財政部の尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)長官は、「出口戦略に関する韓国の提案」を通じ、「出口戦略を国際協調の枠組みの中で話し合おう」と述べた。


出口戦略は危機時に使う非常措置を元に戻すものだけに、回復が早い国ほど早く施行できる環境を迎えることになる。韓国がこれに該当する。すでに韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁は8月の金融通貨委員会直後に「第3四半期の数カ月間の景気状況を綿密にチェックしたい」として景気回復がより顕著になった場合に金利を引き上げる可能性を示唆した。

しかし韓国が出口戦略の国際協調原則を主導しただけに、経済環境が改善したからと金利引き上げを進めるのは難しくなった。政府のこれまでの立場も「出口戦略はあまりに早いよりも、遅い方が良い」という方だった。政府関係者は「個別の国で金利引き上げ競争を行えば市中資金を吸い上げ、国際経済の流れをゆがめる可能性がある」と述べた。

財政拡大もより力を得ることになった。尹長官は「世界経済回復が不十分な状況で個別の国が政策基調を緊縮的な方向に転換する場合、世界の景気回復を遅らせる可能性があり、国同士の回復速度の格差を拡大させかねない」と述べた。政府関係者は「財政健全性を高めるため、財政拡大政策を中断すべきという一部政界からの攻勢を防ぐ名分が生まれた。来年の予算規模を今年の本予算より増やし減税基調を維持したい」と述べた。総支出基準で2009年本予算(284兆5000億ウォン)と追加補正予算(301兆8000億ウォン)の間で来年度予算規模を構想中ということだ。

代わりに金利引き上げと財政緊縮という大きな出口戦略以外の小さな戦略については速度を高める見通しだ。韓国銀行の銀行債買い入れ措置が11月で終了し、市中銀行に供給されていたドル資金も続々と回収されている。中小企業に対する信用保証規模も上半期に比べて減らす。政府はまた老朽車両買い換え時の税制支援を年末までで終え、希望勤労規模も大幅に減らす方針だ。



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