「最近の中国を見ていると、1987年の日本を思い出す」。
北京大光華管理学院のマイケル・ペティス教授(金融)が最近、中国経済について述べた言葉だ。 8年前から中国で金融理論を教えている経済学者は中央サンデーとの電話であいさつを終えるやいなや、このように語った。 ペティス教授は「日本がその年の10月、世界的な株価暴落(ブラックマンデー)に対応して資金をむやみに供給したように中国も通貨量を急激に増やしている」と述べた。
--日本はバブルにつながった。
「日本政府の通貨供給は資産価格だけでなく、経済も過熱させた。 現在中国でも似たことが起きている。 投資・生産は正常水準以上だ。 半面、消費はそれほど増えていない。 不均衡状態が続く状況で景気は速いペースで回復している。 この点も87年以降の日本と非常に似ている」
中国は昨年、来年末までに4兆元を投入するという景気浮揚策を発表した。 銀行貸出規制も大幅に緩和した。 その結果、今年上半期だけで6兆元以上が供給された。 ペティス教授は「中国政府の景気浮揚策よりも貸出金の急増が深刻な副作用を招くだろう」と指摘した。
--米国などが中国政府の対応を高く評価している。
「日本も87年は世界経済の唯一の希望だった。 産業競争力が当時最高だった。 日本は当時、最大債権国だった。 東京の資金力がニューヨークを上回るという声もあった。 『日本が率先して景気を浮揚させてこそ世界経済が回復する』と米国・英国・ドイツ政府をはじめ国際通貨基金(IMF)・世界銀行の関係者が声を高めた。 最近、彼らは中国に対して同じことを述べている」
--中国は経済構造が西側と異なるという主張がある。
「私の記憶では、80年代の日本に対しても似たような主張があった。 日本の経済構造が異なり、政府財政も堅実であるため、短期間で沈滞から抜け出せると考えた。 しかし不況は10年以上も続き、日本政府の財政状態は米国よりも悪化している」
日経平均株価は87年10月に2万1000円まで急落した後、日本政府の通貨拡大政策で88年初めから上昇した。 89年12月には3万8900円を突破した。 しかし翌年の90年から落ち始めた。 実体経済も株価とともに下降し、10年間も不況が続いた。 日本政府は経済を再建すると言って借金で調達した資金をむやみに投入した。 公共部門の負債は国内総生産(GDP)の2.3倍にのぼる。 財政健全性は主要国の中で最悪だ」
--日本のように中国も長期不況を経験するのか。
「私は中国が長期不況に陥る可能性があると考えている。 ブームが消えれば生産-消費、内需-輸出、産業-金融の間にあるすべての不均衡が表れる。 それで私は今回のバブルが崩壊すれば、中国経済の成長率が長いあいだ5-7%にとどまると考えている」
--その程度なら中国の基準では深刻な不況だ。
「中国は年間8%以上成長しなければならない。 7%以下に落ちれば沈滞と見るべきだ。 中国経済が5-6%の成長なら深刻な沈滞だ」
--日本よりもひどくなるのか。
「私はそう考えている。 日本が87年以降に供給した通貨量より、中国がいま供給している通貨量のほうがはるかに大きい。 バブルがさらに膨らむ可能性が高い。 バブルが崩壊した時の衝撃ももっと深刻になるだろう」
ペティス教授は昨年8月、中央サンデーとのインタビューで「中国株式を07年9月にすべて売り、株価暴落を避けることができた」と語った。 最近の中国政府の貸出抑制の動きのため急騰落を繰り返している中国の株価に対するベティス教授の考えが気になった。
--その間、中国株は買ったのか。
「買っていない。 中国の株価は典型的な短期流動性ラリーを経験した。 こういうラリーは今後もあるかもしれない。 しかし長期的に株価は実体経済の流れに沿って値下がりするだろう」
北京大光華管理学院のマイケル・ペティス教授(金融)が最近、中国経済について述べた言葉だ。 8年前から中国で金融理論を教えている経済学者は中央サンデーとの電話であいさつを終えるやいなや、このように語った。 ペティス教授は「日本がその年の10月、世界的な株価暴落(ブラックマンデー)に対応して資金をむやみに供給したように中国も通貨量を急激に増やしている」と述べた。
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--日本はバブルにつながった。
「日本政府の通貨供給は資産価格だけでなく、経済も過熱させた。 現在中国でも似たことが起きている。 投資・生産は正常水準以上だ。 半面、消費はそれほど増えていない。 不均衡状態が続く状況で景気は速いペースで回復している。 この点も87年以降の日本と非常に似ている」
中国は昨年、来年末までに4兆元を投入するという景気浮揚策を発表した。 銀行貸出規制も大幅に緩和した。 その結果、今年上半期だけで6兆元以上が供給された。 ペティス教授は「中国政府の景気浮揚策よりも貸出金の急増が深刻な副作用を招くだろう」と指摘した。
--米国などが中国政府の対応を高く評価している。
「日本も87年は世界経済の唯一の希望だった。 産業競争力が当時最高だった。 日本は当時、最大債権国だった。 東京の資金力がニューヨークを上回るという声もあった。 『日本が率先して景気を浮揚させてこそ世界経済が回復する』と米国・英国・ドイツ政府をはじめ国際通貨基金(IMF)・世界銀行の関係者が声を高めた。 最近、彼らは中国に対して同じことを述べている」
--中国は経済構造が西側と異なるという主張がある。
「私の記憶では、80年代の日本に対しても似たような主張があった。 日本の経済構造が異なり、政府財政も堅実であるため、短期間で沈滞から抜け出せると考えた。 しかし不況は10年以上も続き、日本政府の財政状態は米国よりも悪化している」
日経平均株価は87年10月に2万1000円まで急落した後、日本政府の通貨拡大政策で88年初めから上昇した。 89年12月には3万8900円を突破した。 しかし翌年の90年から落ち始めた。 実体経済も株価とともに下降し、10年間も不況が続いた。 日本政府は経済を再建すると言って借金で調達した資金をむやみに投入した。 公共部門の負債は国内総生産(GDP)の2.3倍にのぼる。 財政健全性は主要国の中で最悪だ」
--日本のように中国も長期不況を経験するのか。
「私は中国が長期不況に陥る可能性があると考えている。 ブームが消えれば生産-消費、内需-輸出、産業-金融の間にあるすべての不均衡が表れる。 それで私は今回のバブルが崩壊すれば、中国経済の成長率が長いあいだ5-7%にとどまると考えている」
--その程度なら中国の基準では深刻な不況だ。
「中国は年間8%以上成長しなければならない。 7%以下に落ちれば沈滞と見るべきだ。 中国経済が5-6%の成長なら深刻な沈滞だ」
--日本よりもひどくなるのか。
「私はそう考えている。 日本が87年以降に供給した通貨量より、中国がいま供給している通貨量のほうがはるかに大きい。 バブルがさらに膨らむ可能性が高い。 バブルが崩壊した時の衝撃ももっと深刻になるだろう」
ペティス教授は昨年8月、中央サンデーとのインタビューで「中国株式を07年9月にすべて売り、株価暴落を避けることができた」と語った。 最近の中国政府の貸出抑制の動きのため急騰落を繰り返している中国の株価に対するベティス教授の考えが気になった。
--その間、中国株は買ったのか。
「買っていない。 中国の株価は典型的な短期流動性ラリーを経験した。 こういうラリーは今後もあるかもしれない。 しかし長期的に株価は実体経済の流れに沿って値下がりするだろう」
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