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ハーバード大学院留学生、国内大学に苦言



「国内の大学は良い学生選びばかりで教育は疎か」

「無制限貸し出せる本、いま260冊借りている」


「競争いやな国内の風土では世界的大学になることはできない」--。

米国ハーバード大学大学院に留学中の韓国人学生たちがこぼした苦言だ。学生らは 24日(現地時間)午後、学校前韓国式食堂で行った李長茂(イ・ジャンム)ソウル大総長との懇談会で、留学生活の中で感じた韓国の大学教育に対する所感を打ち明けた。李総長は「留学生たちの現場経験を国内大学の発展に反映させる」と約束した。この日の集まりは李総長が「大学の発展のために学生たちの率直な意見を聞きたい」と用意した。28人が参加した。卒業した国内の大学は多様だった。

◆キム・スハンさん(社会学)=国内にも良い大学が多い。しかし世界的学者を輩出する学校は少ない。最大の理由は競争がないからだ。内部の者同士仲がいいが、学問の発展にはやや問題がある。本校出身同士で大目に見るような風土は望ましくない。大学間で立派な学者を交流させ、善意の競争を導き出さなければならない。

◆シム・サンウさん(理論化学)=個人的に会ってみればハーバードの学生が国内の学生よりすぐれているわけではない。ところが学校に入った後、パッと変わる。ささいなようだが、ここの教授陣は講義計画書1枚にも誠意を尽くして作る。開講前に作って学生たちが講義内容をあらかじめ検討し、選択することができるようにする。講義に対する熱意もある。こちらでは学生が教授を評価するのが日常化されているからだ。評価点数も公開される。韓国では良い学生を選ぶことにばかり気を使う分、教えることには疎かだという感じを受けた。

◆李総長=国内教授は講義より研究に重点を置く。研究実績が業績評価にもっと反映されるからだ。しかし学校の立場では教育も研究に劣らず重要だ。ソウル大は昨年から講義評価を通じて上位10%の教授に賞を与える制度を取り入れた。評価は同僚と学生から受ける。こうした制度をもっと拡大する必要がある。ただ学生も変わらなければならない。課題が多いとか難しい講義は避けようとするのなら、教授の立場でも講義の準備が難しくなる。

◆キム・ヨンミさん(中国美術史)=史学専攻者に本は必須だ。ところでソウル大図書館では中国・日本で出版された本さえ探しにくかった。それに博士課程でも貸し出せる本を20冊と制限している。しかしここでは無制限借りられる上、長い間借りられる。それだけ本が多い。個人的に借りている本だけで260冊だ。指導教授とよく会って研究方向に対して深く討論することができるのも韓国と違う。学際間交流も学ぶべき点だ。ハーバードでは美術史を専攻しながらも歴史はもちろん宗教・文学講義と自然に接する。韓国では想像しにくいことだ。

◆李総長=米国大学の教授と学生間の緊密なスキンシップは私たちが学ばなければならない点だ。国内でも学問間交流を活性化するために連携過程をたくさん増やしている。自由専攻学部というのもある。

◆ムン・ウンミさん(社会学)=先日、東京大学に行ったらそこも国際化が話題だった。しかし外国の学者を呼んで国際学術フォーラムをすることを国際化だと思っていたようだった。国内の大学の国際化もこんな方向に行っては困る。自分の満足のための国際化では意味がない。



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