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「自動車のデザインが互いに似つつあるように、各国の料理も他の国の料理文化と互いに影響を与えながら似ていくような感じがしました。だから韓食をグローバル化するにはオリジナルの特色を強調する必要があると考えるようになりました。韓国の味の重要性を改めて感じた機会になりました」--。
南太平洋にあるフランス海外自治州ニューカレドニアで8日、行われたグルメの祭典「タッチ・オブ・フランス」(Touch of France)に韓国代表として参加して帰ってきた料理研究家アン・ジョンヒョンさん(59)の言葉だ。このイベントでは韓国、日本、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなど5カ国の代表料理人がニューカレドニアの首都ヌメアの5つの有名レストランで腕前を競った。
「南太平洋でフランス料理が最も発達した所である上、風光も美しく、記憶に残る祭りでした。今回出た料理はフランスの雰囲気が強いですね。料理の材料や味付けは現地人の好き嫌いや味の好みに合わせて使い分けるが、国別に固有の風味を失わなければもっと良かったようです」
アンさんは材料と料理方式は正統韓食にこだわった。伝統料理であるオイ膳と宮中で食された夏の珍味であるピョンス(牛肉、しいたけ、もやしなどを入れて蒸した饅頭の一種)、海産物パジョン(ニラのお好み焼き)とコチュジョン(唐辛子のお好み焼き)、カルビクイ(カルビを焼いたもの)、熟柿かき氷と五味子茶を順に出した。といえども食べ物を盛り付けるときは花や花びらで洗練したイメージを加えた。
現地で購入した牛肉が放牧した牛の肉であることから、硬くないかと心配したが、反応はよかった。4日間、90人分を作ったが、材料が足りず、すべて予約を受けつけることができなかったぐらいだった。フランス代表であるディディエ・クレマンさんはパジョンの外側の香ばしさと中の柔らかな口当たりに、ニュージーランド代表のジュリー・クラークさんは五味子の絶妙な味に感動したと称賛した。アンさんは「5月の国際交流財団主催ワシントン夕食会のときは彼らの口に合うかを心配したが、今回は韓国の味を見せるのが韓食グローバル化の第一歩だという事実を改めて悟った」と話した。
ソウル江南のあるレストラン「私たちが楽しむ食べ物の芸術」代表である彼は、韓食世界化フォーラム委員として忙しい日々を送っている。今年に入って5月、ワシントン政・財界関係者の夕食会、6月の済州島韓・アセアン首脳と閣僚の昼食会と、国際放送通信カンファレンス長官夕食会などを担当した。10月にはローマの韓国大使館の招請で韓食広報夕食会を用意する。
花とひとつとなった彼の料理は韓国料理の芸術をワンランクアップさせたという評価を得ている。世界的なフランス料理人のピエール・ガルニエさんは「世界のどこでも味わうことができなかったおいしい料理だった」と称賛した。
◆ニューカレドニア=フランスの海外領土でオーストラリアとニュージーランドの間にある南太平洋の島国だ。年平均24度と快適で、中生代時代の自然環境がそっくりそのまま残っており、島の60%以上がユネスコ世界自然遺産に登録されている。また海と山脈と平原あまねく分布し、水上スキー、ヨット、乗馬、狩り、ゴルフなど多様なレポーツも楽しむことができる。仁川空港から直行便が開設されており、時差は2時間だ。
◆タッチ・オブ・フランス=ニューカレドニア観光庁で今年初めて企画・主管したグルメの祭典で、8月4日から8日まで行われた。この国と地理的に近いか観光客がたくさん訪れる5カ国の代表料理人が現地の5つの有名レストランで国別料理文化と新メニューを披露した。
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