全国民が息をのんで見守った韓国初の宇宙ロケット「羅老(ナロ)号」(KSLV-1)が目標軌道への進入に失敗した。教育科学技術部の安秉万(アン・ビョンマン)長官は、「打ち上げ後衛星は正常に分離されたが、目標軌道に正確に送り込むことができなかったと分析される」と明らかにした。羅老宇宙センターによると、羅老号は打ち上げ9分後に高度306キロメートルで科学技術衛星2号と分離しなくてはならなかったが、これより36キロメートル高い高度342キロメートルで分離したという。航空宇宙研究院の李柱鎮(イ・ジュジン)院長は、「衛星が目標軌道からどれだけはずれたのかは韓国とロシアの調査委員会が現在分析作業を進めている。科学技術衛星は独自の推進体がない」と述べた。
きのう羅老号が宇宙に打ち上げられる場面を見守った国民に突如伝えられた半分の失敗は残念なことこの上ない知らせだ。宇宙に向かう険しい道をいま一度実感した。しかし落胆ばかりしていてはならない。これまで初めてのロケット打ち上げに成功した国は特にない。宇宙先進国も最初の打ち上げの成功率は27%水準だった。なにより今回の半分の失敗が宇宙に向かう研究開発を萎縮させてはならない。李明博(イ・ミョンバク)大統領は「七転八起でだめなら八転九起の覚悟で宇宙大国入りを成し遂げよう」と述べた。安長官も「今回すべての打ち上げ過程を経験し、われわれには貴重な技術として帰ってくることは間違いない」と述べた。国民もみな同じ心情だろう。
羅老号はひとまず未完の夢として宇宙をさまようことになった。昼夜を忘れ羅老号に没頭してきた250人の研究員こそだれよりもつらいのは明らかだ。しかし気を取り直しもう一度力を出してくれることを願う。まず今回の事故の原因から正確に究明し、技術的欠陥を補完しなくてはならないだろう。われわれは9カ月後の来年5月に再挑戦に乗り出す。失敗に備えロシアと追加で2回の打ち上げ実験をできるよう協定を結んでいたためだ。われわれは2度目の打ち上げに向け科学衛星もすでに確保している。きのうの絶望を次の機会の完全な成功のための肥やしにしなくてはならないだろ。失敗も大事な資産だ。
われわれが進むべき道はまだ遠い。政府は2018年に純粋に韓国の技術だけでKSLV-2を打ち上げ、2020年には月探査軌道船を打ち上げることを目標にしている。2025年には月探査船開発まで計画している。こうした遠大な夢を思えばきのうのような部分的失敗が宇宙に向かうわれわれの歩みを止めることはできない。宇宙開発は政府の持続亭な支援と国民の全面的な支持がなければ不可能なことだ。今後も専門家の判断を信じ黙々と前進させるべき課題がわれわれの前に置かれている。
ただ羅老号プロジェクトでわきおこった「技術従属」の問題は乗り越えていくべき大きな問題だ。2006年にロシアと結んだ宇宙技術保護協定により先端技術はまともに移転を受けられず、打ち上げが延期されたり中止されるたびに国内技術陣はロシアだけを見つめる状況が繰り返された。一日も早く独自の技術を構築することが急務だ。ロシアに引きずられる姿をこれ以上見せないよう宇宙ロケットの開発と打ち上げ管理体系も全面的に手を入れる必要がある。
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ただ羅老号プロジェクトでわきおこった「技術従属」の問題は乗り越えていくべき大きな問題だ。2006年にロシアと結んだ宇宙技術保護協定により先端技術はまともに移転を受けられず、打ち上げが延期されたり中止されるたびに国内技術陣はロシアだけを見つめる状況が繰り返された。一日も早く独自の技術を構築することが急務だ。ロシアに引きずられる姿をこれ以上見せないよう宇宙ロケットの開発と打ち上げ管理体系も全面的に手を入れる必要がある。
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