韓国初の人工衛星ロケット「羅老(ナロ)号(KSLVI)」の発射が失敗に終わったが、今後同じ機会が2回ある。
韓国航空宇宙研究院の朴政柱(パク・ジョンジュ)体系事業団長は「ロシアとの契約により、当初2回発射することになっているが、うち1回だけ失敗してももう1基のロケット・初段を持ってきて発射することにしている」と述べた。
次回の発射は10カ月後の来年5月、やはり全羅南道高興(チョンラナムド・コフン)の羅老宇宙センターで行う。もちろん発射に失敗した原因を徹底的に究明した、という前提の下だ。羅老号のロケット・初段の輸入先、ロシアのフルニチェフ社は羅老号の同じモデルに対するエンジン燃焼のテストを来月初めを含め、年内に2回以上行うという計画を確定している。
これを通じ羅老号のロケット・初段の欠陥を究明できるものと期待している。フルニチェフは2011年までをめどに開発中のアンガラ・エンジンで、羅老号・初段と同じモデルを使用するという計画の下、現在、開発作業を繰り広げている。そのため今回発射に失敗した原因を見つけ出すのは非常に重要だ。
3回にわたり羅老号のロケット・初段として納品するだけで終わるわけではないのだ。フルニチェフ社はアンガラ飛翔体向けに使うエンジンの推進力を下げて、羅老号向けとして納品するものとされる。フルニチェフ社としてはアンガラ・エンジンの開発費も稼ぎ、開発中に発生する問題も韓国で行われるテストを通じ確認できることから、一挙両得と言える。
これに比べ韓国は今後2回にわたり羅老号を発射しても、成敗に関係なく、ロケット・初段に関する技術は確保できない。ロシアが技術流出を徹底的に封鎖しているからだ。もちろん技術も販売しない。いずれにせよロケット・初段の技術を確保するためには、独自で開発する道を歩まねばならない。
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