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宇宙ロケット「羅老(ナロ)」の打ち上げは成功したかに見えた。しかしそれは肉眼で見える段階までだった。第1段ロケットの火炎が青空で白い点になって消えてからは、発射体から送られてくる映像と信号でしか分からないからだ。肉眼で見えない高度の宇宙で技術的欠陥が発生しても一般人には分からない。
安秉万(アン・ビョンマン)教育科学技術部長官は衛星の覆い(フェアリング)と第1段ロケットの分離がうまくいき、第2段ロケットの点火もうまくいったと述べた。第2段ロケットと衛星も正常に分離したと話した。このため「部分成功」または「部分失敗」という声が出ている。
しかし発射体の成功と失敗は発射体本来の任務、すなわち衛星を本来の軌道に乗せられたかどうかで判断する。これが世界での常識だ。こうした点で「羅老」の打ち上げは政府の発表だけでも失敗となる。
しかしもう一つ疑惑が残っている。発射215秒後に衛星のフェアリングが分離されるべきだったが、2つのうちの一方しか外れなかったということだ。政府の発表とは異なる関係者の証言だ。
第1段ロケットはフェアリングが分離した後、フィリピン沖に落ちた。フェアリングが分離されたかどうかは発射体に装着された2台のカメラが映像を撮って発射統制棟に送るためすぐに確認できる。まずはこの部分が検証され、国民に公開されなければならない。
関係者の証言が事実ならば問題は深刻になる。フェアリングを分離するのは、空気摩擦による衛星損傷の憂慮がないからだ。もう一つの重要な理由は発射体の重量を軽くするためだ。フェアリングが分離されなければ、発射体の重量のため速度が落ち、軌道に上がってから人工衛星を第2段ロケットから分離しにくくなる。
「羅老」打ち上げ失敗の原因は? 「フェアリング分離映像公開すべき」(2)
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